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2004 年度 実績報告書

弦理論とミラー対称性の幾何学

研究課題

研究課題/領域番号 15540010
研究機関東京大学

研究代表者

細野 忍  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (60212198)

キーワードカラビ・ヤウ多様体 / ミラー対称性 / 超幾何微分方程式 / 弦理論 / モノドロミー性質 / 消滅サイクル / 導来圏 / 連接層
研究概要

今年度の研究計画に従って,商特異点のc_1=0解消に関するMcKay対応の場合に局所ミラー対称性を調べた.その成果として,1)この場合の周期積分の正確な定義が得られ,さらに特異点理論において知られている原始形式(primitive form)との類似と相違が明らかになった,2)幾つかの具体的な例の場合に,実際に積分サイクルを構成し,周期積分をあからさまに積分することが出来た,3)前述の例の場合に周期積分のモノドロミー性質を完全に決定することが出来た.具体的に構成された例では,積分サイクル(消滅サイクル)とそれらのミラー双対としての連接層との対応が具体的に現れていることが観察された.特に,幾つかの消滅サイクルは非コンパクトなサイクルとなって現れることが見いだされ,この事実がミラー双対である連接層の幾何学においてどのように反映するか,と言う新しい問題提起に結びついた.
また研究計画に従って,変形の次元が1次元であるカラビ・ヤウ多様体の周期積分に関して,そのモノドロミー性質の分類を行ったC.Doran(米国Washington大)氏を招聘し,研究成果の詳細な解説を受けた.その結果,カラビ・ヤウ超曲面の周期積分を定める微分方程式と,ファノ多様体の量子コホモロジーに関する微分方程式との間に不思議なつながりが見いだされた.
これらの研究成果について,以下の国際研究集会に於いて発表を行った:(i)"Mirror Symmetry Conference",Jul.9to13(2004),於:The National Center for Theoretical Sciences(CTS),Taiwan.(ii)"Gromov-Witten Therory and Its Related Topics",Nov.1to6(2004),於:KIAS, Korea.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Autoequivalences of a K3 surface and monodromy transforms2004

    • 著者名/発表者名
      S.Hosono
    • 雑誌名

      Jour.Alg.Geometry 13

      ページ: 33

  • [雑誌論文] Central charges, symplectic forms, and hypergeometric series in local mirror symmetry

    • 著者名/発表者名
      S.Hosono
    • 雑誌名

      Proceedings of BIRS Workshop (発表予定)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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