研究分担者 |
吉田 健一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助手 (80240802)
林 孝宏 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (60208618)
岡田 聡一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20224016)
蔵野 和彦 明治大学, 理工学部, 教授 (90205188)
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研究概要 |
群の作用を持つ場合の捻じれ逆像擬関手の構成についての論文を完成し,公表準備を整えつつある。また,この構成を用いた正標数における不変式環のGorenstein性に関する論文を完成し,公表準備をしている。ここでの成果は有限群,トーラス,半単純群に関して今まで知られていた主な成果を特別な場合として含む簡約群に関する結果となっている。また,Stanley-Danilovによる正規なアフィン半群環の正準加群に関する良く知られた結果の一般化も与えている。他方,このように可換環への群作用を考えると,不変式環の有限生成性に関する問題が浮上してくる。Sがネータスキームでf:X→Yが全射であるスキームの射で,XはS上有限型とするとき,どのような条件のもとでYがS上有限型になるかという素朴な問題を考えた。これについては,SがエクセレントでYが被約で,fが普遍的に開であるとき,Yが有限型になることを示した。応用として,代数群の作用による幾何学的商が有限型になるというFogartyの結果と類似した結果を得ることに成功した。また,Sがエクセレントでfが固有射で,YがネータであるときにもYが有限型になることを証明した。また,fが平坦射である場合にもYが有限型になることを証明した。これらの結果は論文にまとめられ,印刷公表予定である。また,以上の結果を用いて,X=Spec BとY=Spec Aがともにアフィンで,AがBの純な部分環であるときにもYが有限型になることが分かり,結果をまとめて公表の準備中である。また,多重に次数づけられた可換代数のF正則性に関する結果が印刷公表された。
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