研究課題/領域番号 |
15540038
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
蔵野 和彦 明治大学, 理工学部, 教授 (90205188)
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研究分担者 |
早坂 太 明治大学, 理工学部, 助手
中村 幸男 明治大学, 理工学部, 助教授 (00308066)
後藤 四郎 明治大学, 理工学部, 教授 (50060091)
川崎 健 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40301410)
鴨井 祐二 明治大学, 商学部, 講師 (80308064)
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キーワード | チャウ群 / 因子類群 / 全座標環 / 素元分解環 / クルル環 |
研究概要 |
本研究の代表者の蔵野和彦と分担者の鴨井祐二との共同研究によって次のことがわかった。有限生成な群によって次数付けられている環のチャウ群が研究対象である。その群に捩れがない場合には、チャウ群の計算の際に全てのサイクルが必要になるわけではない。つまり、斉次素イデアルに対応したサイクル等でチャウ群は生成されることがわかった。また、関係式も全ての主因子が必要なのではなく、斉次元からなる主因子のみを考えればよいことがわかった。しかし、群に捩れがある場合には、そう簡単ではない。斉次なデータから定義されるチャウ群から普通のチャウ群への自然な射が存在するが、それが全射ではない例や単射ではない例が存在する。この結果は共著の論文として発表した。 本研究の代表者である蔵野和彦は、Javier E.Elizondo(メキシコ国立自治大学)と渡辺敬一(日本大学文理学部)との共同研究で次の結果を得た。因子類群が有限生成自由アーベル群である正規射影多様体に対して、その全座標環(Cox環)が定義できるが、その環はクルル環であり(従って因子類群が定義され)、更に素元分解環となることを証明した。この結果は、体上のスタンダード斉次環が正規環であるときに、その因子類群とその環に付随した射影多様体の因子類群との関係を一般化したものであると言える。この結果は共著の論文として発表した。
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