研究課題
1.研究代表者は、非可換スキームとしての量子旗多様体の研究を行い、パラメータが1のベキ根の場合の考察を行った。特に正標数の旗多様体上のD加群と表現の対応に関するBezrukavnikov・Mirkovic・Ryumininの結果の類似を予想として定式化した。これはBackelin・KremnitzerおよびMirkovicによる最近の仕事とは別の方向での研究である。証明にはいくつかの問題点が残されているが、近い将来解決できるものと思われる。2.研究代表者は、簡約代数群の部分的旗多様体上の微分作用素環に関するSoergelの結果を拡張し、階数の高いベクトル束に作用する微分作用素環に関する結果を得た。3.研究代表者は、圏0の中心に関するSoergelの結果を拡張し、A型の場合に放物型部分群の局所有限作用を仮定した圏0の類似に対して同様の記述を与えた。4.分担者の柏原は、アフィン量子包絡代数の表現について研究し、レベル1の最高ウェイト表現のテンソル積の関数モデルに関する結果を得た。5.分担者の庄司は、有限体上の特殊線形群の対称空間であって体の拡大から得られるものについて考察し、表現のリフティングに関する有用な公式を得た。6.分担者の中島は、アフィン量子包絡代数の表現の研究を行った。7.分担者の中島は、インスタントンの数え上げに関する研究を行い、Nekrasovの分割関数に関してクイバーの表現を用いて結果を得た。8.分担者の兼田は、正標数における旗多様体上のD加群と対応する代数群の表現の対応について考察した。これについては、最近の、柏原・Lauritzen、Bezrukavnikov・Mirkovic・Ryumininの結果により種々の問題があることが判明しているが、Berthelotにより定義されたレベルの高い数論的微分作用素環を用いてある種の導来同値性を定式化し、これを射影空間の場合に証明した。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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