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2003 年度 実績報告書

組合せ調和写像と群作用の剛性

研究課題

研究課題/領域番号 15540056
研究機関東北大学

研究代表者

井関 裕靖  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90244409)

研究分担者 金井 雅彦  名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70183035)
藤原 耕二  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60229078)
小谷 元子  東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50230024)
納谷 信  名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (70222180)
キーワード離散群 / 剛性 / 非正曲率空間 / 調和写像
研究概要

本研究の目的は,非正曲率空間に作用する離散群のある種の剛性を,単体複体から非正曲率空間への調和写像を用いた幾何学的な手法で研究することであった.この目的に沿って,研究代表者および研究分担者は以下のような成果を挙げた.
単体複体Xに固有不連続かつ余有限に作用する離散群ΓのHadamard空間(非正曲率距離空間)Yへの作用を任意に与え,Γの作用と同変なXからYへの写像を考える.井関裕靖(研究代表者)と納谷信は,このような同変写像に対し,調和性を定義し,調和写像の存在,Bochner型公式を証明した.このBochner型公式とエネルギー汎関数の勾配流を考えることにより,任意に与えられた同変写像が勾配流に沿って定値写像に収束するための十分条件を与えることができた.同変写像として定値写像がとれるということは,ΓのYへの作用が固定点をもつことを意味する.この結果の応用としてA^^〜_2型のユークリッド的ビルディングに固有不連続かつ余有限に作用する離散群のHadamard多様体(単連結で完備な非正曲率Riemann多様体)への作用は必ず固定点をもつことを示した.A.Zukの結果と合わせると,非常に多くの群のHadamard多様体への作用が固定点をもってしまうことがわかる(論文は現在投稿中).これらの結果の一部は,独立に,M.Gromovによっても得られていたが,我々のアプローチはGromovのものより統一的かつ一般的である.
金井雅彦は,上記のBochner型公式と関係の深い松島の公式を,葉層構造の剛性の観点から研究した.
小谷元子は一次元単体複体上のランダムウォークの大偏差原理について研究した.
藤原耕二は,Hadamard空間への群作用について,とくにCAT(0)次元に注目して研究し,Artin群のCAT(O)次元を決定した.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 井関裕靖, 納谷信: "組合せ調和写像と超剛性-Singular targetの場合"数理解析研究所講究録. 1329. 1-7 (2003)

  • [文献書誌] Motoko Kotani: "Lipschitz continuity of the spectra of the magnetic transition operators on crystal lattice"J.Geom.Phys.. 47. 323-342 (2003)

  • [文献書誌] Motoko Kotani: "An asymptotic of the large deviation for random walks on a crystal lattice"Contemporary Math. (掲載予定).

  • [文献書誌] Motoko Kotani, Toshikazu Sunada: "Spectral geometry of crystal lattices"Contemporary Math.. 338. (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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