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2004 年度 実績報告書

リッチ曲率が平坦な多様体およびそのモジュライ空間の大域的構造

研究課題

研究課題/領域番号 15540062
研究機関東京大学

研究代表者

今野 宏  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20254138)

キーワードリッチ平坦多様体 / ハイパーケーラー多様体 / モーメント写像 / 微分幾何学 / シンプレクティック幾何学
研究概要

リーマン多様体のホロノミー群はその幾何構造を定める。これらは、ある基本的な仮定の下で7種類に分類されているが、このうち4種類はリッチ曲率が0となり、微分幾何学、複素幾何学、数理物理学等さまざまな側面から研究されている。リッチ平坦な幾何構造のモジュライ空間は、局所的には、周期と呼ばれるその幾何構造を特徴付ける平行な微分形式の表すドラームコホモロジー類でパラメーター付けされることが知られている。したがって、次の段階として、周期に応じて多様体の形がどのように変化するか、ということが問題になる。特に、リッチ平坦な計量がどのように退化してゆくかに興味を持っている。そこで、その局所モデルとなるある非コンパクトリッチ平坦多様体の微分幾何とトポロジーを研究した。
リッチ曲率が0となる4つのホロノミー群のうち、ハイパーケーラー多様体は、ハイパーケーラー商として、シンプレクティック幾何の手法を用いて、多数の例が構成されている。これらの多様体のトポロジーとその上リッチ平坦計量の退化の様子を調べた。ハイパーケーラー商のトポロジーはまだ解明されていない点が多いが、このトポロジーの複雑さは、リッチ平坦計量の退化の複雑さと密接な関係にあることがわかってきた。さらにこの複雑さは、微分幾何以外の他分野でも現れて興味深い現象を引き起こしていることがわかってきた。たとえば、6型のパンルヴェ方程式、幾何学的表現論、4次元ゲージ理論などの研究においても同種の問題が現れ、それぞれの状況においてこれらの問題が我々の立場とは異なった視点から詳細に解析され、理論の重要な部分を形成していることがわかってきた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] ハイパーケーラー多様体とその周辺2004

    • 著者名/発表者名
      今野 宏
    • 雑誌名

      21世紀の数学-幾何学の未踏峰(日本評論社)

      ページ: 210-220

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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