研究課題/領域番号 |
15540064
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉田 朋好 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60055324)
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研究分担者 |
二木 昭人 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90143247)
志賀 啓成 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10154189)
村上 斉 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70192771)
小島 定吉 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90117705)
北野 晃朗 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教授 (90272658)
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キーワード | 3次元多様体 / WZWモデル / 量子不変量 / ベクトル束のモジュライ空間 / 共形場理論 / Witten不変量 |
研究概要 |
SU(2)WZWモデルの共形ブロックの各レベルkでの基底を、曲面上の安定ベクトル束のモジュライ空間上の正則直線束の正則切断として具体的に表示することができた。具体的な表示とは曲面の写像類群に関する保型性が変換公式として計算可能であるような表示であることを意味する。吉田はこれをPrym多様体上の不変性を持つ古典的なリーマンテータ関数とテータ定数の組み合わせで与えた。この共形ブロックの基底の具体的表示により、共形ブロックのなすTeihmuller空間上のベクトル束の射影接続と、それと両立する共形ブロックの不変内積の存在が、系統的にみちびかれ、さらに変換公式が計算可能なかたちで求まる。これらの結果はAtiyah-Hitchinにより提唱された「WZWモデルのアーベル化」を実行したもので、結果として得られた保型関数はSiegelモジュラー空間上の保形関数からのTeichmuller空間への制限では得られないものを与えており、写像類群の表言論と3次元多様体の位相幾何学への多くの応用が見込まれる。実際共形ブロックの基底の一つからハンドル体に対する真空ベクトルが定義でき位相不変量が構成される。
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