研究概要 |
研究実績の概要は以下の通りである。 1.MのZ係数ホモロジー群が複素n次元射影空間と同型であるとき,Mをねじれ(twisted)射影空間という,nが4のときを調べる。複素4次元ねじれ射影空間がm-twistedであるとは,単連結8次元複体で,この2次元同士のコホモロジー類のカップ積と2次元と4次元のそれがよもに,4次元,6次元のコホモロジー類のm倍になることをいう。結果は,複素4次元mねじれ射影空間のホモトピー型は,m=0,mが奇数,mが8の倍数に応じて決定した。さらに,mが偶数で8で割れないときはそのようなホモトピー型は存在しないことを証明した。 2.n次元の実射影空間をP^n,n次元胞体の接着写像をγ_{n-1}:S^{n^1}->P^{n-1}とする。2000年に,H-空間P^3の積のHopf構成から誘導されるファイブレーションを用いて,P^3,P^4の懸垂EP^3,EP^4の自己ホモトピーの集合の群を決定した。今回、これらの方法と昨年のP^6の懸垂EP^6の懸垂位数が8であるという結果を解いた方法を用いて,P^6の2重懸垂E^2P^6の自己ホモトピーの集合の群を決定した。 3.2を法とするMoore空間M^nとは,実射影平面の(n-2)回懸垂空問のことである。3次元球面S^3の11,12次ホモトピー群の元ε,μが,M^3へリフトできるかどうかの問題は,2000年の向井-森杉論文で提起された問題である。本問題に対して,肯定的な解答を与えた。 4.投稿中のGolasinskiとの共著論文の結果を発展させ、24次までのGottlieb群の2成分を決定するためのデータを、不完全であるが、準備した。
|