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2004 年度 実績報告書

K理論による局所化理論とそれに対するピカール群の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15540068
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

吉村 善一  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (70047330)

研究分担者 南 範彦  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (80166090)
中井 洋史  大島商船高等専門学校, 講師 (80343739)
キーワード実K理論 / 複素K理論 / 局所化理論 / ピカール群 / CW複体 / CWスペクトラム / アダムス作用素
研究概要

研究代表者は、CW複体の実K群を単にアーベル群の圏内で計算するのではなく幾何学的な構造を含めて計算するために、疑似KOホモロジー同値という概念を導入した。そして、CW複体や多様体をまず最初に疑似KOホモロジー同値で粗く分類し、しかる後にK理論の局所化同値でより細密に分類するという手法を構築して現在まで一貫した研究を進めてきた。
研究代表者は既に、KUホモロジー群に作用する共役作用素の振る舞いを考察することにより、KUホモロジー群が自由群であるとか、自由群と1つの2捩れ巡回群の直和であるとか、2つの2捩れ巡回群の直和であるなどKUホモロジー群が比較的簡単な形をしているCW複体(又はCWスペクトラム)に対して、それらを疑似KOホモロジー同値型によって分類することに成功している。
一方、Hopkins(アメリカ)が可逆である局所化CWスペクトラムからなるピカール群の概念を導入した後、Hovey-Sadofskiは1999年にBP理論から派生するE(n)理論に対するピカール群Pic(E(n))はE(n)ホモロジー群が余加群として階数1であるCWスペクトラム全体からなることを示した。特に、n=1の場合のE(1)理論は複素K理論に他ならず、ピカール群Pic(E(1))の構造は容易に決定される。実際、K理論に対するピカール群Pic(K)の構造はKUホモロジー群が階数1の自由群であるCWスペクトラム全体をK理論による局所化同値型によって分類したものとして与えることができる。
研究代表者は、今までの研究成果を発展させて、KUホモロジー群が階数2の自由群であるとか自由群と一つの2捩れ巡回群の直和であるCW複体(又はCWスペクトラム)などに限定して、それらのKOホモロジー群に作用するアダムス作用素の振る舞いを考察して、K理論による局所化同値型による分類を試みることを本研究課題として取り組んでいる。階数2の自由群である場合には既に成功を収めているが、今年度は研究分担者の南、中井両氏の協力の下で、他大学の研究者との情報交換や最新の情報収集に積極的に努めながら、自由群と一つの2捩れ巡回群の直和である場合に焦点を絞り大筋の成果を得た。そこで、これらの結果をより詳細にしかもより精密に吟味することを研究課題にして,今後はこれに精力的に取り組む積りである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2003

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] On the Chromatic Tower2003

    • 著者名/発表者名
      Norihiko Minami
    • 雑誌名

      The American Journal of Mathematics 125

      ページ: 449-473

  • [雑誌論文] The structure of general chromatic E1-term Ext0Γ(2)(BP*,M12) at the prime 22003

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Nakai, Daichi Yoritomi
    • 雑誌名

      Hiroshima Mathematical Journal 33

      ページ: 137-156

  • [雑誌論文] The first cohomology group of the generalized Morava stabilizer algebra2003

    • 著者名/発表者名
      Hirofumi Nakai, Douglas C.Ravenel
    • 雑誌名

      Proceedings of American Mathematics Society 131

      ページ: 1629-1639

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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