研究課題/領域番号 |
15540082
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
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研究分担者 |
野倉 嗣紀 愛媛大学, 理学部, 教授 (00036419)
木曽 和啓 愛媛大学, 理学部, 教授 (60116928)
佐々木 洋城 愛媛大学, 理学部, 教授 (60142684)
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キーワード | 位相群 / 可換群 / コンパクト位相群 / precompact位相群 / 絶対的閉集合 / 代数的集合 / Markov位相 / Zariski位相 |
研究概要 |
位相群GはあるコンパクトHausdorff位相群の部分群であるとき、Gはprecompact群であると言う。Gを可換群とする。AをGの部分集合とする。G上のすべての(precompact)Hausdorff群位相に対してAは閉集合であるとき、Aを(precompact)絶対的閉集合と呼ぶ。Gの(precompact)全体的閉集合全体の族はG上のある位相の閉集合全体の族になり、その位相をG上の(precompact)Markov位相と呼ぶ。自然数nに対して、方程式nx=0を満たすGの元xの集まりをnGで表す。Gの元gと自然数nに対して、集合g+nGをGの基本代数的集合と呼ぶ。有限個の基本代数的集合の和集合をGの代数的集合と呼ぶ。Gのすべての代数的集合は閉集合になるようなG上の最も弱い位相をZariski位相と呼ぶ。 定理1.任意の可換群Gに対して次の3つの位相は一致する。 (1)GのZariski位相、(2)GのMarkov位相、(3)Gのprecompact Markov位相。 上の位相をGのMarkov-Zariski位相と言う。Markov-Zariski位相はT1であるが(Gは無限の場合)Hausdorffではない。従って、Gは無限の場合は、GのMarkov-Zariski位相は群位相でもない。Gの部分集合AのMarkov-Zariski位相での閉包をAのMarkov-Zariski閉包と呼ぶ。 定理2.可換群Gの任意の部分集合AのMarkov-Zariski閉包を(基本)代数的集合を用いて表す事が出来る。 Tを可換群G上のHausdorff群位相とする。GのMarkov-Zariski位相はTより弱いため、Gの部分集合のTでの閉包はMarkov-Zariski閉包の部分集合になる。即ち、Markov-Zariski閉包は代数的に定める最大の閉包である。 定理3.Aを可換群Gの部分集合とする。そのとき、AのTでの閉包とAのMarkov-Zariski閉包は一致するようなHaudorff群位相Tが存在する。
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