研究課題/領域番号 |
15540088
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
今井 淳 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (70221132)
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研究分担者 |
神島 芳宣 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10125304)
岡 睦雄 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (40011697)
大仁田 義裕 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (90183764)
横田 佳之 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (40240197)
GUEST Martin 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (10295470)
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キーワード | 結び目 / エネルギー / 共形幾何 / メビウス変換 / 非調和比 |
研究概要 |
結び目(円周から3次元空間への埋め込み写像)の空間の上に、結び目が自己交叉をしようとすると発散するような、実数値汎関数を考え、これを結び目のエネルギーと呼ぶ。各々の結び目型の中に、このエネルギーの値を最小にするような結び目が存在するかどうか、という問題を、いろいろな種類のエネルギーについて考察してきた。最初の例は、荷電した結び目の静電エネルギーをちょっと修正して得られる。これは、メビウス変換(球面に関する反転の合成)で不変であることが、フリードマン達によって証明された。 1999年からフランスのランジュヴァン氏と、メビウス変換で不変となるような結び目のエネルギーを、共形幾何学的な視点から、共同研究をしている。今年度は、ランジュヴァン氏が日本を訪れて、彼が東京に滞在していた3週間共同研究を行った。結び目の補空間に、共形幾何学的な方法で微分形式を定義し、それによって、グラフに付随した結び目のエネルギーを定義しようと試みたが、そのとき計算した微分形式を用いた場合については、成功しなかった。 その後、琉球大の神山氏の昔の仕事に関心を持ち、(等辺)多角形全体のなす空間を研究している。(等辺)5角形のなす空間は、種数が4の閉曲面と同相であることが知られているが、モース関数を用いた別証明を得た。これは、(等辺)5角形のなす空間を、次元の高いユークリッド空間の部分多様体として実現することにより得られる。この方法で、1辺だけ辺の長さが異なる5角形のなす空間は、その1辺の長さが他の辺の長さの2倍より小さい場合には、種数が4の閉曲面と同相になり、2倍より大きい場合には、球面になることが分かった。
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