研究課題
本年度は、本研究課題の最終年度であり、前年度に引き続き研究目的の(a)結び目のエネルギー、(b)共形幾何学的側面、(c)他の幾何学的変分問題や幾何学における無限次元的方法、の研究を推進し、次の研究成果を挙げた。大仁田は、平均曲率一定回転面の生成曲線であるDelaunay曲線の変分問題を研究した。外国人共同研究者Langevinと今井淳は、次の研究を行った:(1)曲線、曲面の共形幾何学。(n次元球面の中の曲線の2次の配置空間上の複素値2次形式(無限小非調和比と呼ぶ)の実部と虚部を、プリュッカー座標や双曲幾何学を用いて、解釈した。)(2)(トポロジカルな方法と、モース理論を用いた方法による)平面リンケージの配置空間の位相型の決定。小島は、サークルパッキングを許容する射影構造をもつリーマン面のモジュライの研究を行った。研究分担者・岡は、6次曲線の特異点を分類し、非単純特異点を含む6次曲線でアレクサンダー多項式が自明でないものはトーラス型であることを示した。Guestは、可積分系と量子コホモロジーの研究を進め新しい結果を得ており、結び目と量子群の理論との関係の研究が今後の興味深い研究課題である。阿原は、高村分裂族の主ファイバー・従属ファイバーの位相形をソフトウエア「モノミー」を用いて計算・考察している。横田は、カシャエフ氏との共同研究により、ジョーンズ多項式をトーラス上の積分で表すことに成功した。研究経費は、研究遂行のために、文献・図書購入、アルバイト謝金、旅費、備品・消耗品購入などに有効に使用された。
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Topology 44
ページ: 263-281
J.of the Inst.of Math.Jussieu 4(2)
ページ: 219-280
Tokyo J.Math. 27
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Integrable Systems, Geometry and Topology (NCTS volume, International Press) (発表予定)