研究分担者 |
今井 淳 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70221132)
岡 睦雄 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (40011697)
横田 佳之 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (40240197)
小島 定吉 東京工業大学, 情報理工学研究科, 教授 (90117705)
阿原 一志 明治大学, 理工学部, 講師 (80247147)
GUEST Martin Tokyo Metropolitan University, Dept. of Math., Professor (10295470)
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研究概要 |
n次元球面の中の曲線があると、その2次の配置空間上に無限小非調和比と呼ばれる、複素値2次形式を定義することが出来る。これは、曲線上のx,x+dx,y,y+dyの四点を通る2次元球面を、立体射影を通じて複素球面と同一視して、その四点の非調和比をとることにより得られる。定義より、無限小非調和比はメビウス変換で不変である。このこの実部と虚部の新しい意味づけを得た。 n次元球面をn+2次元のミンコフスキー空間の中に実現する。n次元球面のなかのp次元の球面のなす空間S(n,p)をプリュッカー座標を用いて構成すると、不定値な計量を持つ空間になる。n次元球面の中の曲線の2次の配置空間は、S(n,0)の曲面とみなす事が出来る。無限小非調和比の実部は、この曲面の面積要素の絶対値と一致する。 一方、n次元球面を(n+1)次元の双曲空間の(無限遠の)境界とみなす。n次元球面の中の曲線上の点xと点yを結ぶ(n+1)次元の双曲空間の測地線1上の一点をとり、1に直交する超平面Pをとる。曲線上の点xの近傍の点x'と点yの近傍の点y'を結ぶ(n+1)次元の双曲空間の測地線とPの交点を考えることにより、P内に曲面ができる。(x,y)における無限小非調和比の虚部は、この曲面の面積要素と等しい。 また、S(n,p)に、共形不変な計量とそれに付随する測度を定義し、それを用いて、結び目や絡み目、曲面の共形不変な汎関数を定義した。 (以上は、平成15年度の研究代表者の今井が、平成16年度に約7ヶ月フランスに海外出張して、海外共同研究者であるRemi Langevin氏と共同研究して得られた結果である。研究経費の一部は、平成15年度にLangevin氏を日本に招聘するのに使用した。)
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