研究概要 |
R^<n+1>を捩率を持たないアファイン接続Dをもつ(n+1)次元アファイン空間とし、(M,▽)を(R^<n+1>,D)のアファイン超曲面とする。R, RicをそれぞれM上の曲率テンソル、リッチテンソルとし、X, YをM上のすべてのベクトルX, Yに対してR(X, Y)をR又はRicに微分作用素として作用させ、M上のすべてのベクトルX, Yに対してR(X, Y)・R=0という条件あるいはR(X, Y)・Ric=0という条件を考える。ここでは局所対称性より弱い条件R(X, Y)・R=0から局所対称性が得られるかどうかとR(X, Y)・R=0とR(X, Y)・Ric=0の両者の条件が同値であるかどうかを考えたい。今年度は非退化計量をもつアファイン超曲面について考えた。非退化であるからアファイン形式hを非退化計量とみることが出来、実空間型内の超曲面、複素空間型内の複素超曲面のように、型作用素の研究が出来るようになる。ただし、型作用素が対称とはかぎらないこととhに関して、▽は計量的でないことが特徴的である。そこで、hに関して共役な接続を▽^^-が自然に定義され、統性多様体、すなわち、情報幾何を研究することになる。▽+▽^^-は計量的であることに注目して研究をした。今年度は、この研究に役立てる為に、複素射影空間内の複素ケーラー超曲面、複素射影空間内の実超曲面について、準局所対称、リッチ準平行などの条件のもとで研究し、トルコでの国際研究集会、東京都立大学での幾何学シンポジウム及びインドでの国際研究集会に参加し、微分幾何学について講演等をした。さらには、北海道大学、新潟大学及び富山大学に情報蒐集もした。引き続き、それらの研究を続けるとともに、今年度は退化しているはめ込みついても考えたい。
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