研究概要 |
これまでの研究経過と今年度に得られた成果は以下のようである。 1.DE変換公式の誤差評価を行なうための計算技術の開発 2.積分方程式を含む関数方程式全般に対する局所一意性の数値的検証法 3.特に作用素の固有値問題に対して、固有値の非存在範囲を数学的に保証する計算法の開発 4.積分作用素に対する線形化作用素の可逆性およびその作用素ノルムの評価法 5.積分方程式に変換可能な常微分方程式系初期値問題に対する新しい精度保証法 このうち特に4および5が今年度に得られた成果である。 上記1,2および3に関連して、4に述べた線形化作用素の可逆性および作用素ノルムの評価法を考案した。これは、解の存在範囲を与える候補者集合の構成および検証と密接に関連しており、この評価法を用いることで新しい精度保証法を導出することができる。さらに以上の結果の常微分方程式初期値問題へ適用がなされた。作用素ノルム評価を用いる精度保証法の適用にはいくつかのバリエーションがあり、それらについて詳しい検討を行なった。 上述のことに関連する以下の口頭発表を行なった。 山本 野人・小森喬:常微分方程式(初期値問題)の精度保証付き計算について日本応用数理学会年会、2004年9月18日
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