• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

グラフの因子と禁止部分グラフ

研究課題

研究課題/領域番号 15540140
研究機関日本大学

研究代表者

斎藤 明  日本大学, 文理学部, 教授 (90186924)

キーワード因子 / 禁止部分グラフ / グラフ / クロー / 支配数 / 内周 / 次数
研究概要

グラフの全域部分グラフで各頂点の次数が一定値kをとるものを、そのグラフのk-因子とよぶ。本研究は禁止することによりk-因子の存在を導くような禁止部分グラフを決定することを目指した。平成15,16年度2年間を研究期間として設定し、平成15年度にはk=1で1個のグラフHを禁止した場合、本質的にH=K_<1,3>以外にはあり得ないことを示した。本年度は2個以上のグラフを禁止した場合、およびk>1の場合を調べた。
k=1として2個のグラフを禁止した場合、そのいずれかは本質的にK_<1,3>となることが判明した。前年度の結果より、K_<1,3>を禁止するとさらにもう1個のグラフを禁止するまでもなく1-因子の存在は導かれてしまう。すなわち2個のグラフを禁止してもそのうちの1個は常に不要となり、1個のグラフを禁止する場合と差異がない。ところが3個のグラフを禁止すると、その中にK_<1,3>を含まないような3個の禁止部分グラフが見つけられた。これらより、1個もしくは3個のグラフを禁止することには意味があり、2個のグラフを禁止することには意味がない、という興味深い現象が観察された。
k=2の場合にはグラフの支配数との関連が見出されたので、2-因子を持つグラフの支配数の上界を得るべく研究を進めた。すると内周が9以上であるグラフの支配数は(11/30)|G|以下(ただし|G|はGの頂点数)であることが分かった。従来知られている最良の上界はReed(1996)による(3/8)|G|だったので、現在知られているものの中で最良の上界が得られたことになる。
以上のように本年度の研究では多くの知見が得られた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Cycles within specified distance from each vertex2004

    • 著者名/発表者名
      A.Saito, T.Yamashita
    • 雑誌名

      Discrete Mathematics 278

      ページ: 219-226

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] Long cycles in triangle-free graphs with prescribed independence number and connectivity2004

    • 著者名/発表者名
      H.Enomoto, A.Kaneko, A.Saito, B.Wei
    • 雑誌名

      Journal of Combinatorial Theory, Series.B 91

      ページ: 43-55

  • [雑誌論文] Vertex disjoint cycles containing cpecified vertices in a bipartite graph2004

    • 著者名/発表者名
      P.Chen, H.Enomoto, K.Kawarabayashi.D.Lou.K.Ota, A.Saito
    • 雑誌名

      Journal of Graph Theory 46

      ページ: 145-166

  • [雑誌論文] Toughness, degrees and 2-factors2004

    • 著者名/発表者名
      R.J.Faudree, R.J.Gould, M.S.Jacobson, L.Lesniak, A.Saito
    • 雑誌名

      Discrete Mathematics 286

      ページ: 245-249

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi