研究課題/領域番号 |
15540174
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎解析学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
猪狩 勝寿 愛媛大学, 工学部, 教授 (90025487)
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研究分担者 |
天野 要 愛媛大学, 工学部, 教授 (80113512)
定松 隆 愛媛大学, 工学部, 教授 (10025439)
伊藤 宏 愛媛大学, 工学部, 助教授 (90243005)
萬代 武史 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (10181843)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | 解の特異性 / 解析接続 / フックス型 / 非包合的特性集合 / ホルムグレンの定理 / 零解 / 漸近解 |
研究概要 |
(1)複素n次元空間における偏微分方程式の解について、重複度の変わるある種の特性面にある特異性が除去可能であることを示した。偏微分作用素を特性面に制限して得られる特性面上の作用素がフックス型になるのが特徴で、その特性指数が非負整数にならない場合は既に我々が示したことを、非負整数になる場合にもある条件下で同様のことがなりたつことを明らかにした。さらにその結果を非包合的2重特性集合をもつ2階偏微分方程式の特異性伝播へ応用し、興味深い結果を導いた。 (2)実2次元空間において、上記と同様の偏微分方程式に対しコーシー問題の解の一意性に関するホルムグレンの定理を2重特性点に拡張する研究を行い、2つの特性線の挙動と一意性に関する1つの結果を得た。 (3)フックス型変数が2つ以上ある偏微分方程式について、特定の象限にのみ台をもち、原点を台に含む超関数解(零解)の存在をある自然な条件の下で示すことが出来た。フックス型変数が1つの場合と異なり、無限回微分可能な零解も存在することがあり、その必要十分条件はまだ知られていない。 (4)退化放物型方程式に関する初期値問題の適切性について考察し、副主部とトレースに関する1つの必要条件を示した。証明は条件が満たされない時漸近解を構成し矛盾を導く方法で行われる。放物型方程式に対し初期面は特性面であり、解の特異性と関連している。 (5)また、関連して、正則関数による等角写像を、代用電荷法を用い数値的に高精度で行う数値等角写像の研究、および複数個のデルタ型磁場を持つシュレーディンガー作用素について散乱振幅の漸近挙動を解析し主要部を与える研究を行った。
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