研究課題/領域番号 |
15540176
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
仙葉 隆 宮崎大学, 工学部, 教授 (30196985)
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研究分担者 |
壁谷 喜継 宮崎大学, 工学部, 助教授 (70252757)
辻川 亨 宮崎大学, 工学部, 教授 (10258288)
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キーワード | 偏微分方程式 / 生物モデル / Keller-Segel系 / 解の爆発 / 走化性 |
研究概要 |
我々の研究目的は、走化性方程式系の爆発解の各爆発点におけるデルタ関数の重さが閾値と呼ばれる値と同じ値である事を示す事(以後、解の量子化と呼ぶ)であった。特に、本年度の計画はJager-Luckhaus系(以後、J-L系と呼ぶ)と呼ばれている方程式系の球対称な爆発解に対して、爆発時刻・爆発点の周りでの変数変換、(以後、リスケーリングと呼ぶ)した解の爆発点に現れる特異性を研究する事であった。 我々は第1に、リスケーリングされた解が爆発するときは無限時刻で爆発する事を用いて、リスケーリングされた解が無限時刻において原点で量子化を起こす事を示した。第2に、解を空間方向に数回積分したある量の挙動を解析する事により、原点以外でリスケーリングされた解のL1量が無限時刻において0に収束する事を示した。第3に、第1と第2で示した事と比較定理を用いる事で、リスケーリングされた解が爆発するときリスケーリングする前のJ-L系の爆発解が原点で量子化している事を示した。 以上が本年度において、本研究で明らかになった事である。 これらの事を、研究発表の雑誌論文の欄に記載した論文として発表した。
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