研究課題/領域番号 |
15540184
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
藤原 大輔 学習院大学, 理学部, 教授 (10011561)
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研究分担者 |
水谷 明 学習院大学, 理学部, 教授 (80011716)
片瀬 潔 学習院大学, 理学部, 教授 (70080489)
谷島 賢二 学習院大学, 理学部, 教授 (80011758)
下村 明洋 学習院大学, 理学部, 助手 (00365066)
渡辺 一雄 学習院大学, 理学部, 助手 (90260851)
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キーワード | Feynman経路積分 / Feynman path integral / 経路積分 / 停留位相法 / Stationary phase method / 量子力学 / Scrodinger方程式 / WKB法 |
研究概要 |
1.研究代表者は熊ノ郷直人氏と協力して同氏が昨年度に得た区分的直線による経路の近似法に由る画期的結果を研究代表者が従来行ってきた区分的古典軌道に由る近似の場合で解釈しその仮定の直感的意味を研究した。十分な検討時間が無く未だ十分解明されていないがかなりおもしろいものとなった。 佐賀大学の三苫至教授と熊ノ郷直人博士、研究分担者渡辺一雄と研究代表者は抽象Wiener空間上の振動積分について議論は、まだまとめていないがこの分野は、注目すべきである。 2.分担者 谷島はSchrodinger方程式の基本解の特異性につき数論とも関係する極めて精緻な議論を展開している。 3.分担者 水谷は、凸とは限らぬ2次元多角形領域上の重調和Dirichlet問題に対して、有限要素法による近似を考える。その有限要素解の最適な収束の速さが、多角形領域の最大内角に応じて決まると言う興味ある事実を示した。 4.分担者 渡辺は、(1)界面のある領域でのMaxwell, Stokes方程式の解の正則性に関して研究を行った.区分的に滑らかな(界面で正則性を仮定しない)ときでも解の法成分の正則性があがることがあることを示した。逆に考えると、正則性があるときは界面が消失していることを意味していることが分かった。(2)また、消散項を持つ微分方程式の研究を行った.解の時間減衰は,その方程式に対応する作用素のスペクトルが重要となっているが,実際にスペクトルのみから判定することが困難である.その具体的なものとしていくつかの例を与え,これからの研究の第一歩とした. 5.分担者 下村は、非線形発展方程式の代表的な例の一つである非線形Schrodinger方程式や,Schrodinger方程式と波動型方程式の連立系(Klein-Gordon-Schrodinger方程式系やMaxwell-Schrodinger方程式等)の解の時刻無限大に於ける漸近挙動を非線形散乱理論の枠組みで研究した.短距離型と長距離型の丁度境目に相当する散乱理論を扱った.これらの方程式(系)に対する波動作用素(長距離型の場合は修正波動作用素)の存在を示した.
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