研究概要 |
研究分担者利根川はイタリアピサ高等研究所における幾何解析集中セミナー(11/14-22)に参加し,研究発表を行った.研究分担者小林治は北海道大学,九州大学の研究セミナーに参加し研究打ち合わせを行った.研究代表者三沢は月一回土曜日の熊本大学解析セミナーに関連研究者を招き,情報交換および研究打ち合わせを行った.また,研究分担者山浦義彦を熊本大学に1週間招き,極小曲面に関する集中セミナー行った. 研究代表者三沢は主に高次元定平均曲率曲面の時間発展を研究した.高次元定平均曲率曲面の時間発展に対する初期値境界値問題を考察し,小さい初期値境界値に対して時間大域的な弱解の存在とその解の部分的正則性を証明した.また,自由境界問題を考察し,大きい初期値に対して時間局所解の存在とその解の爆発時刻での挙動を解析した.以上に関連してm-調和写像の時間発展に対する自由境界問題を考察し,大きい初期値に対して時間大域的な弱解の存在とその解は有限個の特異点を除いて空間-階導関数とともにヘルダー連続であることを証明した.これら結果は論文作成中である. 研究分担者山浦は極小曲面の自由境界問題をある近似法により研究した. 研究分担者利根川は相境界が極小曲面で与えられる相転移問題に関連する特異摂動問題を研究し,相境界の正則性を解析する上で基本的役割を果たすスケールエネルギーの単調性公式を証明した.
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