研究課題/領域番号 |
15540215
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
増田 久弥 明治大学, 理工学部, 教授 (10090523)
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研究分担者 |
森本 浩子 明治大学, 理工学部, 教授 (50061974)
廣瀬 宗光 明治大学, 理工学部, 講師 (50287984)
石村 直之 一橋大学, 経済学部, 助教授 (80212934)
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キーワード | ナビエ・ストークス方程式 / 非線形偏微分方程式 |
研究概要 |
1)多孔質の媒質の中を流体(または気体)が流れる場合、その密度はporous medium方程式をみたす。この方程式は退化した非線形放物型方程式であり、この方程式の解は、有限伝播性という際立った性質を持つ。その背後にあるのは、最大値の原理が弱い解に対しても成立することである。他方、有名なp-ラプラシアンといわれる方程式も退化した非線形は放物型方程式であって、やはり、有限伝播性という性質を持ち、その背後にあるのはやはり前と同様に最大値の原理が成立することである。両者とも、弱い解の存在を示す過程において、最大値の原理が成立することを示していくのである。今年度の研究において、もっと一般的な方程式にたいしても、最大値の原理が成立することを、直接的に証明することに成功した。この結果は、イタリアでおこなわれた偏微分方程式に関する国際研究集会で2004年10月発表した。 2)ナビエ・ストークス方程式の解が大域的に存在するかどうかは、クレー数学研究所のミレニアムの問題としてとりあげられているように極めて重要な問題である。そのための1歩として、解が時間大域的に存在するための条件を圧力に関する条件として求めることができた。この研究は、藤田宏先生との共同研究である。この研究は2005年1月9日奈良女子大学でおこなわれた岡シンポジウムで発表した。
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