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2003 年度 実績報告書

繰り込み群の数学的研究と応用の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15540222
研究機関摂南大学

研究代表者

伊東 恵一  摂南大学, 工学部, 教授 (50268489)

研究分担者 寺本 恵昭  摂南大学, 工学部, 助教授 (40237011)
廣島 文生  摂南大学, 工学部, 助教授 (00330358)
島田 伸一  摂南大学, 工学部, 助教授 (40196481)
キーワードO(N) Spin Model / Auxiliary Field / Renormalization / Block Spin Transformation / Anderson Localization / Pauli-Fierz Model
研究概要

繰り込み群は数学的解析法として数理科学の諸分野に地歩を占めたがやはり計算法の困難さは否めない。4次元の格子ゲージ理論やシグマ模型ではクオーク粒子の閉じこもりや質量生成がおこると言う現代物理の基本仮定は,今世紀に未解決で残された。この問題の難しさは系の非線型にあり、繰り込み群もそのままでは応用出来ない。伊東は非線形スピンモデルをフーリエ変換し,生ずるランダムポテンシャルψ(x),x∈Z^2を含むラプラシアンのGreen関数(-Δ+iψ)^<-1>(x,y)の振る舞いが重要な役割を担い,この事実からスピン系の相転移不存在(コーク粒子の幽閉に関する長年の予想)が出てくることを示唆した。ここでψ(x)はガウス的な確率変数である。ここにおいてはもとの系に質量がないのに,質量が自動的に現れるアンダーソン局在の現象が重要である。これから長年の問題の解決が帰結すると期待している。
廣島は量子電気力学を古典近時したPauli-Fierz模型の紫外切断に対する依存性を計算し、摂動の3次でその計算が量子電気力学とは振る舞いが異なることを示唆した。これはPauli-Fierz模型の限界を示唆するかも知れない。
また島田は球面上に分布するポテンシャルが原点に収束するとき、適当なスケーリングをとれば、Resolventがノルム収束することを示した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 伊東恵一: "構成的場の理論の軌跡と展望"別冊数理科学,現代数理物理の展開. 126-134 (2003)

  • [文献書誌] K.R.Ito et al.: "Local Exponents and Infinitesimal Generators of CCR on Boson Fock Spaces"Jounal of IDAQP (Jounal of Infinite Dimensionalysis, Quantum Probability). (to appear). (2004)

  • [文献書誌] K.R.Ito: "Anderson Localization and Absence of Phase Transitions in 2D O(N) Spin Models"数理解析研究所講究録「繰り込み群の数理科学での応用. (印刷中). (2004)

  • [文献書誌] K.R.Ito: "Anderson Localization of 2D Laplacian with complex random potentials"Jounal of Stat.Phys. (to appear). (2005)

  • [文献書誌] S.Shimada: "Resolvent Convergence of sphere interactions to point interactions"Jounal of Math.Phys. 44・3. 990-1005 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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