我々のグループは、2002年7月に、この分光器を利用して「へびつかい座超銀河団の中心領域」の約200平方度の天域の観測を行った。約700個の銀河を観測し、現在までに約90%の解析を終え、660個の銀河について赤方偏移の測定に成功した。へびつかい座銀河団の中心域にある銀河の多くが銀河団メンバーであることが確認された。 観測天体リストは、カリフォルニア工科大学のJarrett氏らの赤外線サーベイ(2-Micron All Sky Survey ; 2MASS)から提供をうけ、K-バンドでのホモジニアス・サンプルに基づいて行った。赤方偏移が測定された銀河について、2MASSカタログに基づいて、赤外線でのデータを整理しているところである。 この観測は「6dF Galaxy Redshift Survey」という国際プロジェクトの一部を担うものであり、2003年7月にオーストラリアでの国際天文学連合でのシンポジューム216に出席し、この成果の一部を発表し、銀河面での赤方偏移サーベイの今後の観測指針の確立に貢献した。
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