研究課題/領域番号 |
15540237
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中川 義次 神戸大学, 理学部, 教授 (30172282)
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研究分担者 |
相川 祐理 神戸大学, 理学部, 助手 (40324909)
松田 卓也 神戸大学, 理学部, 教授 (20026206)
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キーワード | 太陽系の起源 / 太陽系外惑星 / 惑星集積 / 惑星形成 / 原始惑星系円盤 / 連星系 |
研究概要 |
本研究課題初年度の研究として、主に次の二つの研究を行った。 (1)原始惑星系円盤の乱流粘性進化について: 惑星形成の母体となる原始惑星系円盤内の物質(ガス・ダスト)分布は、惑星形成過程の初期条件を決定する。原始惑星系円盤内の乱流がどのような物質分布をもたらすのかを数値シミュレーションによって調べた。現太陽系の惑星分布から推測されたガス・ダスト分布の標準モデルが存在するが、さまざまな初期条件から始めた数値シミュレーションはいずれもこの標準モデルよりもなだらかな物質分布をもたらすことが明らかになった。次年度はさらに、乱流の終息時期が円盤の場所によって異なることを仮定して、最終的にどのような物質分布が惑星形成の初期条件として実現するのかを明らかにしたい。 (2)二重星の周りを公転する微惑星の集積について: 銀河内の恒星の大半は連星系をなしている。したがって、このような連星系も惑星を伴って誕生したと考えるのは自然であろう。今後、連星を巡る惑星の発見も期待される。そこで、二重星の周りを公転する微惑星の集積について研究を行った。このような微惑星は二重星の摂動により一般に大きなランダム速度を持つため、衝突後の速度が脱出速度を越えて合体が不可能になる可能性がある。二重星の周りの微惑星の公転運動を数値計算してランダム速度を大きさを見積もり、微惑星の集積可能な領域を明らかにした。
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