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2004 年度 実績報告書

至近距離の分子雲L1457におけるTタウリ型等の輝線星の探査

研究課題

研究課題/領域番号 15540238
研究機関国学院大学

研究代表者

小倉 勝男  国学院大学, 文学部, 教授 (30102099)

研究分担者 杉谷 光司  名古屋市立大学, 自然科学研究教育センター(大学院システム自然科学研究科), 助教授 (80192615)
キーワードHα輝線星 / 分子雲 / 星形成 / Tタウリ型星 / 前主系列星 / グリズム分光
研究概要

本研究の目的は、マウナケア天文台の世界一のシーイングの良さと新たに開発されたグリズム分光器WFGS2の広い写野の強みを活かして、至近距離の分子雲において若い星の候補としてのHα輝線星の探査をほぼ極限の暗さ・弱さまで行うことである。その観測対象としては、申請調書の段階ではL1457をあげたが、その直後にこれは従来考えられてきたほど近距離にはないとする結果が相次いで出されたので、交付申請書の段階で探査対象をL1642に変更した。この分子雲は星形成が確実に起こっているものとしてはL1457に次いで2番目の近さとされてきたものである。しかしWFGS2の完成の遅れのために、マウナケアでの探査観測は今年度の観測シーズンになってようやく実施できた。
観測はハワイ大学2.2m望遠鏡を使用して2005年1月に行われた。与えられた2夜2半夜のうちドームの凍結と強風にためにドームが開けられない夜がそれぞれあり、加えて他のグループの観測との抱き合わせの観測時間にもなっていたので、予定していたL1642の天域の約50%しか探査観測ができなかった。残った天域は急きょアルメニアのMagakian博士に依頼して同国の2.6m望遠鏡と同様なグリズム分光器により観測してもらった。どちらの観測においても、クイックルックでは既知もの以外にはHα輝線星は検出されなかった模様であるが、正確なことは現在進行中のデータ解析の結果を待つ必要がある。
この他に共同研究として、大質量星形成領域とされる2つの天域(W3 MainとNGC 7538)において限界等級の深い近赤外の測光的研究を前年度から行ってきたが、このような領域でもTタウリ型星と思われる低質量星が非常に多数形成されつつある、という興味深い結果が2編の論文として発表された。この結果をふまえて大質量星形成領域においてTタウリ型等のHα輝線星を検出する探査観測をインドの2m望遠鏡とグリズム分光器を使用して開始した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Stellar Contents of Two Young Open Clusters : NGC 663 and NGC 6542005

    • 著者名/発表者名
      A.K.Pandy, K.Ogura ほか6名
    • 雑誌名

      Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 印刷中

  • [雑誌論文] Deep Near-Infrared Observations of the W3 Main Star-forming Region2004

    • 著者名/発表者名
      D.K.Ojha, K.Ogura ほか9名
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal 608

      ページ: 797-808

  • [雑誌論文] A Near-Infrared Study of the NGC 7538 Star-forming Region2004

    • 著者名/発表者名
      D.K.Ojha, K.Ogura ほか12名
    • 雑誌名

      Astrophysical Journal 616

      ページ: 1042-1057

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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