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2004 年度 実績報告書

超強磁場中性子星の磁場の起源とそのエネルギー解放メカニズムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 15540239
研究機関立教大学

研究代表者

柴崎 徳明  立教大学, 理学部, 教授 (50206124)

研究分担者 森井 幹雄  宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・ISS科学プロジェクト室, 研究員 (90392810)
キーワードアノマラスX線パルサー / ソフトガンマリピータ / マグネター / グリッチ / 中性子星
研究概要

4U 0142+61はAnomalous X-ray Pulsar(AXP)に分類されているパルサーで、パルス周期(P)は8.7秒である。P, 〓から磁場を見積もると1.4×10^<14>Gとなり、中心星はマグネター(超強磁場中性子星)である。私たちは、1999年、ASCA衛星によって得られたデータを用いて、パルス周期の時系列解析を行った。そしてASCA衛星の結果をRXTE衛星の結果と比べることから、ASCA衛星の観測以前に、このパルサーではグリッチ(パルス周期の突然のジャンプ)があったことを発見した。グリッチに際してのパルス振動数の増加はΔv/v〜10^<-4>,また減速率の増加はΔ〓/〓〜10^<-2>であった。これらの値はふつうのパルサーで観測される値と同程度であり、マグネター内部の構造は、ふつうの中性子星とあまり変わらないことが示唆される。更に、グリッチと関連していると思われるパルスプロファイルの変化も観測された。たぶん、磁気圏の変形が原因と考えられる。
SGR 1806-20は、ソフトγ線の爆発的な放射を繰り返す、Soft Gamma Repeater(SGR)である。パルス周期は7.5秒、磁場の強さは8×10^<14>Gである。中心星はマグネターである。2004年12月8日、このSGRから大爆発の結果と思える多量のソフトγ線が観測された。GEOTAIL衛星により、アウトバースト初期の光度曲線が観測され、球対称を仮定すると放射エネルギーは10^<46-47>ergsにも達することが分かった。私たちは相対論的なスピードで動くジェットからの放射を考え、光度曲線を再現することに成功した。ジェットモデルと観測との比較から、ジェットの開き角は0.2radian以下という制限をつけることができた。また、ジェットのコリメーションを考慮すると、総放射エネルギーは6×10^<46>ergsとなることも明らかとなった。
以上の研究は今後、マグネターのアウトバーストメカニズムを研究する上で、重要な手がかりを与えると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Pulse Profile Change Possibly Associated with a Glitch in an Anomalous X-Ray Pulsar 4U 0142+612005

    • 著者名/発表者名
      M.Morii, N.Kawai, N.Shibazaki
    • 雑誌名

      The Astrophysical Journal (印刷中)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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