• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

超対称標準模型およびその拡張された模型の現象論

研究課題

研究課題/領域番号 15540255
研究機関東京大学

研究代表者

久野 純治  東京大学, 宇宙線研究所, 准教授 (60300670)

キーワード超対称性 / 暗黒物質 / フレーバーの物理 / 大統一模型 / ニュートリノ質量の起源
研究概要

超対称標準模型におけて、暗黒物質の候補であるチュートラリーノ探索の理論的研究を行った。探索には宇宙における対消滅過程からくる異常宇宙線の観測による間接的探索と地上での直接探索がある。まずわれわれは前者に関して、非摂動論的効果による対消滅断面積への補正を評価した。また、その補正の観測における影響を評価し、重いウィノ的なニュートラリーノの場合には大きく変わることを示した。次に、直接探索に関して、原子核とニュートラリーノの弾性散乱断面積に対する量子補正を評価し、ウィノ的もしくはビッグシーノ的なニュートラリーノが暗黒物質の場合には、弾性散乱断面積に下限があることを示した。また、電子加速器によるニュートラリーノ暗黒物質探索の方法を提案した。この方法は暗黒物質であるニユートラリーノとスカラーエレクトロンの質量差が小さい場合可能な方法である。
超対称性の破れに起因するスカラーレクォーク、スカラーレプトンの質量項は、標準模型とは違うパターンのフレーバー対称性の破れを持つことができ、標準模型では予言されてないレプトンフレーバー数非保存過程や、ハドロンのフレーバー転換中性過程においても標準模型の予言からのずれが予言される。超対称標準模型を超える理論であるニュートリノ質量の起源や大統一模型を探ることが、フレーバーの物理から可能かもしれない。我々は、ハドロンやレプトンの異常電気双極子能率に着目した。異常電気双極子能率はそれ自体フレーバー数を保存するが、量子補正によって生じるためフレーバー数を保存しない相互作用の寄与も存在し、パラメーターによってハドロンやレプトンのフレーバー転換中性過程より高い感度を将来的に持つ可能性があることを我々は示した。また、異常電気双極子能率の探索により超対称大統一模型がどの程度探れるかの考察を行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] NON-PERTURBATIVE EFECT ON THERMAL RELIC ABUNDANCE OF DARK MATTER.2007

    • 著者名/発表者名
      J. Hisano, M. Nagai, S. Matsumoto, M. Senami
    • 雑誌名

      Phys. Letf B646

      ページ: 34-38

  • [雑誌論文] ELECTRIC DIPOLE MOMENTS IN PSEUDODIRAC GAUGINOS.2007

    • 著者名/発表者名
      J. Hisano, M. Nagai, T. Naganawa, M. Senami
    • 雑誌名

      Phys. Letf B646

      ページ: 256-264

URL: 

公開日: 2010-02-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi