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2003 年度 実績報告書

正則化された理論とその対称性

研究課題

研究課題/領域番号 15540262
研究機関新潟大学

研究代表者

伊藤 克美  新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (50242392)

研究分担者 宗 博人  新潟大学, 理学部, 助教授 (20196992)
五十嵐 尤二  新潟大学, 教育人間科学部, 教授 (50151262)
キーワード繰り込み群 / 超対称性 / 正則化 / ゲージ対称性 / 格子理論
研究概要

1)連続理論の繰り込み方程式は、これまで2通りの方法で研究されてきた:Legendre有効作用に対するものとWilson有効作用に対するものである。これらは形式的には全く同等な情報を持ったものだが、実際に取り扱う場合には全く異なったものに見える。五十嵐は、共同研究者とともに、これら二つの取り扱いの間の関係を明らかにした。Wilson有効作用は、理論の持つ対称性を理解するのに好都合なものであり、これまで良く研究されてきたLegendre有効作用との関係が明らかになって、新たな進展が望めるかも知れない。
2)次の段階として、Wilson有効作用を用いた繰り込み群の方程式の近似的な取り扱いの検討を始めたところである。カイラル対称性の持つ系を考え、理解を深めようとしている。具体的な正則化を決めると有効カイラル対称性を維持する作用を書くことができる。これを繰り込み群で追ってみることを課題にしている。
3)宗と伊藤は、主に格子上に超対称性を実現する方法について検討してきた。リンク変数とstaggered fermionを乗せた格子理論に、ある擬似的な超対称性のあることは以前に明らかにした。このことだけでも非自明なことではあるが、物理として重要な問題は、この理論の連続極限である。どの様な連続理論に至るのか、そのときに擬似超対称性は、良く知られた超対称性に帰着するのかどうか。当初から明らかだったことは連続極限でのfermionの自由度が多い、すなわちstaggered fermionのフレーバー自由度の取り扱いである。我々は、これをhigher N超対称性と関連付けることを試みている。当然存在すべきスカラーの自由度が見えつつある、という段階に至ったのが、今年度の成果である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Itoh, M.Kato, H.Sawanaka, H.So, N.Ukita: "Fermionic Symmetry in Ichimatsu-Decomposed Lattice Models"Nuclear Physics B (Proc.Suppl.). 119. 903-905 (2003)

  • [文献書誌] K.Itoh, M.Kato, M.Murata, H.Sawanaka, H.So: "Vacuum Structure of the Ichimatsu-Decomposed Lattice Models"Nuclear Physics B (Proc.Suppl.). 119. 906-908 (2003)

  • [文献書誌] Y.Igarashi, H.So, N.Ukita: "Ginsparg-Wilson Relation and Lattice Chiral Symmetry in Fermionic Interacting Theories"Nuclear Physics B (Proc.Suppl.). 119. 778-780 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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