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2004 年度 実績報告書

弦の場の理論による弦理論の非摂動論的構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15540268
研究機関京都大学

研究代表者

畑 浩之  京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70164837)

キーワード超弦理論 / 弦の場の理論 / タキオン凝縮 / Dブレイン / ソリトン / VSFT
研究概要

今年度は、
(1)Vacuum String Field Theory (VSFT)における時間依存古典解の構成と解析
(2)VSFTにおける開弦境界条件のダイナミカルな変更
の二つのテーマについて研究を行った。
この内(1)の課題は、不安定D-braneの崩壊過程を表す時間依存古典解を、このD-braneが消滅した配位周りの理論であるVacuum String Field Theory (VSFT)に基づいて構成/解析しようとするものであり、前年度からの継続の課題であった。Monte Carloシミュレーション等を用いた解析を行い、望ましい振る舞いを示す解が存在し得ることを見たが、その結果は藤田麻沙子氏(大学院生)との共著論文として発表した。
また、(2)の課題は次のようなものである。VSFTは開弦の場を力学変数とするが、その開弦座標は端点でNeumann境界条件を満たすように構成されている。ところでVSFTの古典解としてD-braneを表すものが存在するが、この古典解周りでVSFTを再展開した理論における開弦座標の内D-braneに垂直な成分は何らかの意味でDirichlet境界条件を満たさなければならない。この境界条件の変更がVSFTにおいてどのように起っているのか、が(2)の課題であり、様々なVSFTの古典解に対して解析を行った。その結果、以前から知られていたD-brane古典解のパラメータをある特殊な値に取った場合にはDrichlet境界条件が(部分的に)実現していることを見た。また、弦の中点では、全てのD-brane古典解においてDirichlet条件が完全に成立していることを示したが、この物理的意味は未だ不明である。これらの結果は、共同研究者の森山翔文氏(米国Caltech研究員)との共著論文として発表予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Rolling tachyon solution in vacuum string field theory2004

    • 著者名/発表者名
      Masako Fujita
    • 雑誌名

      Physical Review D 70

      ページ: 086010

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Gauge structure of vacuum string field theory around the D-brane solution2004

    • 著者名/発表者名
      Hiroyuki Hata
    • 雑誌名

      Progress of Theoretical Physics Supplement 152

      ページ: 45

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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