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2005 年度 実績報告書

重力理論におけるホログラフィー原理と弦理論の構成的定式化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15540269
研究機関京都大学

研究代表者

福間 将文  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10252529)

キーワード量子重力理論 / 超弦理論 / ホログラフィー原理 / 非臨界弦 / 宇宙背景輻射 / くりこみ群 / ブラックホール / エントロピー
研究概要

超弦理論の構成的定式化を目的として、本研究では、『ホログラフィー原理』をguiding principleとしながら量子重力を記述すべき基本的力学変数の正体を解明することを試みた。同時に、量子重力に特徴的な現象が観測可能かどうかについて考察を進めるとともに、関連する周辺の研究も行った。
【ブラックホールのエントロピー関数】extremalなブラックホールのエントロピーが、ホライズン上のパラメーターのみによる関数(エントロピー関数)の極大値として計算できることが最近分かってきている。本研究では、この定式化がホライズン上の場の理論のくりこみ群の枠内で自然に理解できることを指摘し、さらに、extremalなブラックホールが固定点に対応すること、nonextremalな方向への摂動がrelevantな演算子による摂動としてとらえられること、などを示した。これにより、強重力系をホログラフィー的に記述する力学変数の正体が明確になり始めている。
【非可換時空と宇宙背景輻射】以前、河野氏・三輪氏とともに、宇宙背景輻射の長波長側でのdampingが、インフレーション期のインフラトン場がホログラフィックな正則化を持っていた名残と解釈できることを指摘した。そのホログラフィックな正則化の意味について今年度も引き続き考察を行った。
【非臨界弦の場の理論と量子代数曲線】福間と矢彦沢によって構成された非臨界弦の場の理論を用いて、非臨界弦におけるD-インスタントン演算子のケミカルポテンシャルの物理的意味を考察した。特に、FZZTブレーンの1点関数を代数曲線の量子変形ととらえ、実際に、弱結合極限における代数曲線が、有限の結合定数とケミカルポテンシャルに対してどのように変形されていくかを解析した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Comments on the D-instanton calculus in (p,p+1) minimal stringy theory2005

    • 著者名/発表者名
      Masafumi Fukuma
    • 雑誌名

      Nuclear Physics B 728

      ページ: 67-82

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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