質量行列にヒエラルキーな構造をもたせる機構として、Frogatt-Nielsen(FN)によって提案されたものがあるが、CPの破れを起こすことはできなかった。この機構を現実的にするためには、CPの破れを導入しなくてはならない。このため、CPの破れを導入する方法を研究した。その結果、最初の機構とは違い、ヒエラルキーを与えるFN場は2個以上必要であることがわかった。また、FN場とクォークなどの結合する相互作用の強さが世代と無関係とした場合、2つ導入したFN場を区別する量子数が必要である。このような条件を満たす簡単な模型を提案し、小林・益川行列を求めた。混合角は実験結果をほぼ再現したが、予言されたCPの位相は実験地からは少しずれていた。この論文は、現在投稿中である。
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