• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

光円錐上でのカイラル対称性と有効模型

研究課題

研究課題/領域番号 15540288
研究機関東京女子大学

研究代表者

矢崎 紘一  東京女子大学, 文理学部, 教授 (60012382)

キーワードカイラル対称性 / NJL模型 / ウンルー効果 / 加速度系
研究概要

今年度は、夏期休暇期間を利用して、ドイツ、エルランゲン大学のレンツ教授を訪問し、かねてから共同研究を行っている同教授、同じ研究室のティース教授および東京大学の太田教授と、これまでの研究の発展を図るとともに、関連する新しいテーマとして、「曲がった時空での場の理論」を取り上げ、研究に取り組んだ。特に加速度系での場の理論は、宇宙初期の粒子生成機構やブラックホールの蒸発に直接結びつくとともに、高エネルギー重イオン衝突の物理とも関連してハドロン物理の新しい局面として興味がある。我々はウンルー効果と呼ばれる等加速度系での粒子生成の問題を詳細に調べ、いわゆるウンルー温度や加速度による空間の非等方性について理解を深める定式化を試みている。この研究は、平成18年1月から2月にかけて、レンツ教授が日本学術振興会の招聘研究員として太田教授を訪問した機会にも続け、ある程度の進展があった。近い将来、論文としてまとめ、発表する予定である。
一方、東海大学のベンツ教授たちとの共同研究である「南部・ジョナ-ラジニオ(NJL)模型に基づく核子の相対論的クォークの研究」では、NJL模型の正則化の問題を再検討しているが、まだ発表できるような成果は得られていない。継続して進める予定である。
これらの研究については、平成17年9月にアメリカ、ハワイで開催された日米物理学会合同各物理分科会に出席して、関連する分野の研究者と議論し、有益な示唆を得た。
なお、11月初めに京都大学基礎物理学研究所で開かれた研究会「学問の系譜-アインシュタインから湯川・朝永へ-」に参加し、上の研究課題とも関係する「クォーク模型と核力」というテーマで講演した。この研究会の報告は「素粒子論研究」に出版される予定である。
今年度は新しいテーマに取り組み、それに力を注いだため、論文として発表できる成果がなかったのは残念であるが、来年度前期には論文としてまとめられる結果を出せる見込みである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] クォーク模型と核力2006

    • 著者名/発表者名
      矢崎 紘一
    • 雑誌名

      素粒子論研究 112巻6号(出版予定)

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi