| 研究概要 |
研究課題「レーザー光誘起構造変化・価数変化現象のダイナミクスの解明」について,Sm_2O_3,anatase TiO_2,SiO_2 glass,γAl_2O_3,γAl_2O_3-Eu_2O_3 composite,AgI-ZnO composite,AgI-anatase composite等を試料物質として,紫外レーザー光照射の下での真空・酸素雰囲気交換に伴う光スペクトル変化現象をレーザー光照射時間の関数として測定し,以下の結果を得た.
1.Sm_2O_3
作製したSm_2O_3の焼結体,ナノ粒子椎積膜,平滑薄膜等について,光誘起酸素欠陥生成と光誘起価数変化に伴う数百倍以上の発光強度の増大とメモリー性を観測した.
2.anatase TiO_2
作製したanataseの焼結体,単結晶等について,光誘起酸素欠陥生成に伴う発光強度の増大とメモリー性を観測した.そして,anataseの発光に関して正しいとされていた自己束縛励起子による解釈を否定する結果を得た.
3.SiO_2 glass
含有OH濃度の異なる石英ガラスについて,光誘起酸素欠陥生成に伴う暗青色-白色発光転移とメモリー性を観測した.
4.γAl_2O_3
γAl_2O_3のナノ粒子について光誘起酸素欠陥生成に伴う発光強度の増大とメモリー性を観測した.
5.γAl_2O_3-Eu_2O_3 composite
複合化体化により白色発光を伴わないEu3^+由来のスペクトル強度の変化現象とメモリー性を観測した.
6.AgI-ZnO composite, AgI-anatase composite
複合体化に伴う電導度増強とAgIの励起子と酸化物中の光誘起欠陥との励起エネルギー移動に伴う有用な光スペクトル転移現象を観測した.
以上の結果は次ページに掲げる6篇の論文として公表した.
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