研究概要 |
宇宙物質の宇宙放射線による物性的変化については、宇宙物質シミュレート物質に対するγ線、中性子線の照射による研究を進め、いくつかの興味深い事実を見いだした。以前にγ線照射したforsteriteのThermo-LuminescenceがExtended Red Emission (ERE)のスペクトルと非常によく似ていることを指摘した論文を発表したが、そこにはエネルギーのefficiencyをめぐる困難があった。われわれは、γ線照射後forsteriteは、そのThermo-Luminescenceの終了後に、紫外線照射によるPhoto-Luminescenceを示すという注目すべき事実を見出したが、どの範囲の波長がどのように寄与するかということについて研究を進めている。EREには、200nm以下の波長の寄与が大きいことがわかっており、この領域のPhoto-Luminescenceの実験は今後の課題である。また、共同利用研究所京都大学原子炉実験所において、宇宙物質シミュレート物質に対するγ線、中性子線等の低温照射と照射効果の分析に取り組んだ。とくに、電子線型加速装置(LINAC)を用いた実験により,宇宙物質シミュレートSilicateの結晶・非晶質変化に関する興味深いある事実を見いだしたので、反射率および透過率の測定結果とあわせて、昨年度の結果とあわせてKUR Workshopで発表した。いくつかの関連する問題とともに、さらに研究中である。 このような宇宙の光る物質に対し、宇宙の95%程度はdark matter, dark energyであるが,以前に年前に提唱した基本粒子のMajorana構成子模型の展開についての研究を進め、その一部をE-printarXivに、論文としてまとめた。さらに、X,Yゲージボソンによらない陽子崩壊の可能性をも視野に入れて研究中である。
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