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2003 年度 実績報告書

らせん-ランダムコイル転移に誘起されるゲルの体積相転移現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15540392
研究機関京都大学

研究代表者

竹中 幹人  京都大学, 工学研究科, 助手 (30222102)

研究分担者 小泉 智  日本原子力研究所, 先端基礎研究センター, 副主任研究員 (00343898)
橋本 竹治  京都大学, 工学研究科, 教授 (20026230)
長谷川 博一  京都大学, 工学研究科, 助教授 (60127123)
キーワードらせん-ランダムコイル転移 / ゲルの体積相転移現象 / 時分割光散乱法 / 時分割中性子散乱法 / キラル高分子 / N-プロパギルアミド
研究概要

DNAやポリペプチドといった生体ポリマーのらせん構造は生理活性の発現に大きく影響している。主鎖が立体規則性の高いシス構造の置換アセチレンポリマーもらせん構造を形成することが知られている。置換アセチレンポリマーの一つであるポリ(N-プルパギルアミド)(PPA)も分子内の規則的な水素結合によりらせん構造を形成し、外部刺激(温度・圧力)によりらせん-ランダムコイル転移を起こす。本研究では、ランダムコイル-らせん転移を起こすPAAを基本骨格とするゲルを合成し、ランダムコイル-らせん転移により誘起されるゲルの体積相転移現象の解明を目的とした。得られた知見により今までとは異なる新しい刺激応答性ゲルの開発を目指した。この体積相転移の学問的に興味がもたれる点は、ゲルの空間的階層構造の小さなスケールの階層構造の相転移であるランダムコイル-らせん転移に伴い、大きなスケールでのゲルの体積相転移が引き起こされる点である。ソフトマテリアルにおいては、階層構造の各層における相転移現象が他の階層構造に大きく影響を与えて新たな自己秩序化を引き起こすことが特徴の一つであり、このゲルはそのモデルとして最適である。この体積相転移現象を解明することは、ソフトマテリアルの物理学の進歩にも大きく寄与すると考えられる。平成15年度においては、まずランダムコイル-らせん転移をおこすキラル高分子を網目にもつゲルの合成方法の確立およびその体積相転移温度の制御方法の確立を行った。ランダムコイル-らせん転移をおこすキラル高分子としては、N-プロパギルアミドをモノマーとした高分子を用いることにした。N-プロパギルアミドの側鎖をイソブチルにしたものを、二官能性エステルを架橋剤としてとして共重合することによってゲルを得ることができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Mikihito Takenaka: "Self-assembly and Morphology of Gel Networks in 1,3:2,4-bis-o-(p-metylbenzylidene)-D-sorbitol/n-Dibutylphthalate"Journal of Colloid and Inteface Science. 262. 456-465 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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