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2003 年度 実績報告書

月・惑星探査用遠隔2次イオン質量分析法に関する基礎実験

研究課題

研究課題/領域番号 15540412
研究機関独立行政法人宇宙航空研究開発機構

研究代表者

田中 孝治  独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部・宇宙情報・エネルギー工学研究系, 助教授 (90321570)

キーワード遠隔SIMS / 質料分析 / 2次イオン分析
研究概要

本研究では、月・惑星の表面探査手法として、着陸機からイオンビームを月・惑星表面に照射しスパッタリングされる2次イオンを着陸機に搭載した質量分析計等の検出器で観測する遠隔SIMSに関して、その実現性の評価を行う。
本年度は、宇宙環境における材料評価用イオンビーム照射装置として用いている米国コモンウェルスサイエンティフィック社製カウフマン型イオン源を改良し、日本真空製四重極質量分析計および月面の極低温環境を模擬した冷却ターゲットを用い、遠隔SIMSの原理検証実験に着手した。冷却ターゲットは-150℃までターゲット面を冷却可能であり真空装置内においてターゲット面上で氷を生成し、イオンガン、質量分析計が動作可能な真空度を維持できることを確認した。一次イオン種にアルゴンを用い、氷にイオンビームを照射して種々の条件における氷の質量スペクトルの測定に成功した。一次イオンビーム量に関してはビーム量の増加により2次イオンの減少傾向が見られた。これは、氷が絶縁物であるため帯電によりビーム照射が阻害されたためであると推定している。観測機器開発においてこの影響を今後検討する必要があることが明らかとなった。イオンビームとターゲットの角度に関しては、角度増加によって、2次イオンの増加することと2次イオンが観測できなくなる角度の閾値を測定した。本結果は第52回国際宇宙航行連盟年次大会で報告した。
一方、実験装置の検討、改良として、シュミレータソフトを用い高輝度イオン源の設計に着手するとともに、遠隔SIMS実証のための大型真空チャンバにおける実験のための装置構成の検討を開始した。また、質量分析計のデータ処理装置の改良を実施した。

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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