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2004 年度 実績報告書

岩礁性化石群集の古生態学とタホノミー

研究課題

研究課題/領域番号 15540444
研究機関北海道教育大学

研究代表者

鈴木 明彦  北海道教育大学, 教育学部・岩見沢校, 助教授 (20235930)

キーワード岩礁海岸 / 古生態 / タホノミー / 遣骸群集 / 化石群集 / 古環境
研究概要

岩礁海岸は,硬質の岩盤と波当りの強さで特徴づけられる高エネルギー環境の場である.そのため,地質学的に保存されることはまれで,そこに棲む岩礁性群集も化石記録に乏しいものとされてきた.本年度は,沖縄の第四系(ビーチロック)から産出する岩礁性貝類化石の産状や組成を予察的に検討した,また,サンゴ礁海岸における現生貝類遺骸群集の組成や生態的特性の比較を試みた.さらに岩礁性貝類の海浜域での化石化を調査する目的で,中央北海道石狩湾沿岸において打ち上げ貝類の定期的採集を試みた.
サンゴ礁海岸の化石群集については,沖縄本島本部半島の海岸地域のビーチロックから採集した貝類化石を対象に,二枚貝貝殻のタホノミー属性(離弁率・磨耗率・破片化率・生物侵食頻度・被覆頻度)を予察的に検討した.特にシャコガイなどの大型二枚貝類にはこれらの特徴が明瞭に残されており,古環境推定の指標となる可能性が示された.また,サンゴ礁海岸における現生遺骸群集については,沖縄本島瀬底島の瀬底海岸や本部半島の海岸から定性的サンプリングを行ない,群集組成や生態的特性を記録した.その結果,サンゴ礁地域においても,二枚貝貝殻のタホノミー属性がサンゴ礁海岸の様々な微地形と関連することが示唆された.
また,岩礁性貝類の海浜域での化石化を調査する目的で,中央北海道石狩湾沿岸で打ち上げ貝類の定期的な採集試料に基づいて,群集組成や生態的特性を検討した.その結果,特に岩礁海岸と隣接するポケットビーチのような砂浜海岸で岩礁性貝類の頻度が著しく高くなることが明らかになった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 北海道北部,剣淵町の中部中新統の貝類化石とその意義2004

    • 著者名/発表者名
      鈴木明彦, 岡本研, 嵯峨山積他
    • 雑誌名

      地質学雑誌 110・2

      ページ: 123-126

  • [雑誌論文] 沖縄県瀬底島の打ち上げ貝類(予報)2004

    • 著者名/発表者名
      鈴木明彦
    • 雑誌名

      環境教育研究 7・1

      ページ: 43-47

  • [雑誌論文] 硬質基質生痕相2004

    • 著者名/発表者名
      鈴木明彦
    • 雑誌名

      地球科学 58・3

      ページ: 254-255

  • [雑誌論文] Early Pleistocene rocky-shore and associated rocky-substrate molluscs from the Setana Formation, southwestern Hokkaido, Japan.2004

    • 著者名/発表者名
      SUZUKI, A., ITO Y.
    • 雑誌名

      32nd International Geological Congress Florence 2004 - Scientific Sessions : abstracts 1

      ページ: 808-809

  • [雑誌論文] 北海道日高地方沿岸における打ち上げ貝類2004

    • 著者名/発表者名
      鈴木明彦
    • 雑誌名

      漂着物学会誌 2

      ページ: 13-18

  • [図書] 川と海辺にチャレンジ-シリーズ自然だいすき32004

    • 著者名/発表者名
      北爪牧, 安松貞夫, 鈴木明彦他
    • 総ページ数
      116
    • 出版者
      大月書店(東京)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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