研究課題
基盤研究(C)
1)12m垂直振動塔実験アーク発光の重力効果を調べた。無重力状態で発光強度が強まり、アーク炎の形状が大体積でより球状になる傾向となった。さらに、アークスポットが安定化した。空間分解スペクトル測定により、アーク中心部の温度が無重力で上昇する。2)流体シュミレーション実験装置と同じ境界条件で、温度分布とガス流速ベクトルの時間変化を計算した。無重力条件では、ガス温度分は球対称となる。時間とともにその高温球がゆっくりと膨張していく。径方向の温度勾配は小さくなるので、クラスター合成に有利な条件である。一方、通常重力の計算では、1秒以内で約1m/sの定常的な熱対流が発生する。これらの計算は、実験と良く対応する。3)無重力ナノチューブ合成実験無重力アークによる単層ナノチューブ合成の効果について。(1)ナノチューブ含有すすの合成効率が大きく上昇する。アークスポットの安定化が陽極の局所的加熱効率を高める。(2)ナノチューブの含有率が2倍程度上昇する。ナノチューブのバンドルの太さが太くなる。(3)長さについて。10-100μmの長さがある。観察が難しい。(4)ラマン散乱測定より、無重力条件では、太さが太い方へ揃う傾向にある。4)ナノチューブの精製実験ナノチューブ含有すすから、純粋なナノチューブを精製するため、酸素プラズマを用いたすすの酸化を蒸発を行った。ギャップに電圧を印加し、ギャップの絶縁破壊を利用して導電性炭素の除去を試みた。5)ナノチューブ固体の作成と物性測定高圧プレス法によるナノチューブペレットを合成することができた。圧縮強度は十分に高い。しかし、引っ張り強度はかなり小さい。6)展示発表これらの成果の一部は2004年9月に東京国際フォーラムで行われたイノベーションジャパン2004展示会で展示発表された。
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放電研究 48巻、2号
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