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2005 年度 実績報告書

階層的マルチスケールプラズマ流体シミュレーションによる高速磁気再結合過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15540475
研究機関愛媛大学

研究代表者

清水 徹  愛媛大学, 工学部, 助教授 (60196524)

研究分担者 鵜飼 正行  愛媛大学, 工学部, 教授 (10036444)
近藤 光志  愛媛大学, 工学部, 助手 (30304653)
キーワード高速磁気再結合 / 磁気再結合 / 二流体問題 / 異常電気抵抗 / マルチスケール / シミュレーション
研究概要

本研究の主目的は磁気流体(MHD)シミュレーションと二成分磁気流体シミュレーションおよび粒子シミュレーションコードを時空間的に融合し階層構造化してシミュレーションするコードをもちいて高速磁気再結合過程における磁気拡散領域とスロー衝撃波、およびプラズモイドを含むPetschek解の存在性を検証し、ミクロな異常電気抵抗とマクロな高速磁気再結合およびプラズモイド形成過程の関係を明らかにすることである。現在、MHDスケールと二流体のコードを融合し並列処理化する研究とPeschek解とプラズモイドの接続に関するMHD理論的研究を並行しておこなっている。
まず、MHD理論の研究ではプラズモイド周辺のMHD波動状態の解析結果からプラズモイドの移動速度が上流プラズマのベータ値とプラズモイドのふくらみ方により一意に決まることをつきとめた。そして現在、プラズモイドとリコネクションジェットの間に発生する超音速膨張加速領域を理論モデル化することにより、さらに広域的な理論モデルを構築し、プラズモイドのダイナミクスについて調査が続いている。
マルチスケールコードの研究については、小さなスケールコードをイオン粒子+電子流体のハイブリッドコードとし、大きなスケールコードをMHDコードまたは二流体MHDコードとして融合したマルチスケールコードを作成している。これら各スケールのコード間結合は主に時間ステップ調整問題に帰する。そこで、まず、大きなスケールコード側で時間を間引いて計算し小さなスケールコードの拘束条件として逐次入力する。一方、小さなスケールコード側では、波動の空間的に大域的な構造を抽出し、大きなスケールコードの拘束条件として入力する。ここで、拘束条件とは、各スケールコードのもととなる基礎方程式に付加項をシミュレーション空間全域に与えることにより、シミュレーション状態を制御するものである。つまり、これら各スケールコード間の拘束条件による双方向通信により、マルチスケールコードを構成している。現在、計算速度を上げるために各スケールのコード間の並列処理バランスを調整する研究がつづいている。高速磁気再結合現象への応用としては、小さなスケールコードは磁気中性点付近で高精度、その周辺で低精度(高速計算化)になるように解く、そして、大きなスケールコード側はシミュレーション空間全域を解くことにより実現する。現時点で、未だに、小さいスケールコード側の数値誤差の検証が十分におこなわれていないため、LowerHybrid不安定性などの基礎的な現象でコードの改良と物理条件の調整がおこなわれている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Comparison of supersonic and subsonic expansion accelerations associated with fast magnetic reconnection2005

    • 著者名/発表者名
      T.Shimizu, M.Ugai
    • 雑誌名

      Advances in Space Research Vol.33

      ページ: 789-793

  • [雑誌論文] MHD shock wave structure in supersonic magnetic reconnection2005

    • 著者名/発表者名
      T.Shimizu, K.Kondo, M.Ugai
    • 雑誌名

      Proc.of the International Scientific Conf.on Chromospheric and Coronal Magnetic Fields ESA SP-596

      ページ: 4

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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