研究課題/領域番号 |
15540475
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
清水 徹 愛媛大学, 理工学研究科, 助教授 (60196524)
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研究分担者 |
鵜飼 正行 愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (10036444)
近藤 光志 愛媛大学, 理工学研究科, 助手 (30304653)
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キーワード | 高速磁気再結合 / 磁気再結合 / 二流体問題 / 異常電気抵抗 / マルチスケール / シミュレーション |
研究概要 |
本研究の主目的は磁気流体(MHD)シミュレーションと二成分磁気流体シミュレーションおよび粒子シミュレーションコードを時空間的に融合し階層構造化してシミュレーションするコードをもちいて高速磁気再結合過程における磁気拡散領域とスロー衝撃波、およびプラズモイドを含むPetschek解の存在性を検証し、ミクロな異常電気抵抗とマクロな高速磁気再結合およびプラズモイド形成過程の関係を明らかにすることである。現在、MHDスケールと二流体のコードを融合し並列処理化する研究とPetschek解とプラズモイドの接続に関するMHD理論的研究を並行しておこなっている。 まず、MHD理論の研究ではプラズモイド周辺のMHD波動状態の解析結果からプラズモイドの移動速度が上流プラズマのベータ値とプラズモイドのふくらみ方により一意に決まることをつきとめた。そして現在、三次元MHDシミュレーションを通じて、三次元的に強く局在化する高速磁気再結合過程の研究を続けている。 マルチスケールコードの研究については、小さなスケールコードをイオン粒子+電子流体のハイブリッドコードとし、大きなスケールコードをMHDコードまたは二流体MHDコードとして融合したマルチスケールコードを作成している。計算そのものは可能な段階まできているが、これら各スケールのコード間結合の処理時間においてまだ十分な並列実行パフォーマンスが得られておらず、コード開発が続けられている。つまり、現時点では、マルチスケール化により、従来のシングルスケールコードよりも大幅なメモリ節約は可能であるが、ミクロスケールコードの計算領域を磁気拡散領域に強く局在化すると、コード間結合(両スケールコードの境界領域でのデータやりとり)で数値的不安定性が起こるし、かといって、ミクロスケールコードの計算領域を拡大すると、ミクロスケールコードの計算負荷が増えていまい、マルチスケール化のメリットが消失してしまうという問題がうまく解決できていない。これは自発的な高速磁気再結合過程では、磁気拡散領域そのものが電流層に沿って移動したり、広がっていくことへの対応が未だに不十分なためである。 なお、もうひとつのマルチスケールコードの試みとして、MHDマクロスケールとMHDミクロスケールを組み合わせて、計算精度を要求する磁気拡散領域を細かいメッシュで解き、他の領域は荒いメッシュで解くマルチスケール三次元MHDコードの製作も平行して行っており、こちらは実用的レベルに到達している。これをもちいて、高速磁気再結合過程の三次元不安定性に関して、三次元的に強く局在化する高速磁気再結合過程の研究を精力的に続けているところである。
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