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2003 年度 実績報告書

金属上に不斉点を有する新規金属錯体を利用した不斉炭素-水素結合活性化反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15550091
研究機関大阪大学

研究代表者

片岡 靖隆  大阪大学, 基礎工学研究科, 助教授 (90221879)

キーワードIndox配位子 / 光学活性オキサゾリン環 / 配位子交換反応 / Cp'-P配位子 / Meerwein試薬 / ロジウム / イリジウム / 金属上の不斉点
研究概要

本研究の目的は、金属上に不斉点を有する遷移金属錯体を用いた不斉触媒反応の開発であり、ターゲットとする反応は、不斉合成を絡めた任意の炭素-水素結合の切断およびその官能基化である。平成15年度は、炭素-水素結合活性化反応に利用できる金属錯体触媒の探索をテーマとして研究を遂行した結果、下に示す2項目の成果が得られた。
1.インデニル基と光学活性オキサゾリン環がアルキレン鎖で繋がれた配位子(Indox配位子)を新たに設計・合成した。また、Indox配位子を有するビスクロロロジウムIII価、イリジウムIII価錯体を合成した。さらに、Indox配位子のオキサゾリン環中の窒素部位のHemi-labile的な挙動を利用した配位子交換反応を行い、金属上に不斉点を有するカチオン性のロジウムIII価、イリジウムIII価錯体の立体選択的な合成に成功した。
2.これまで我々のグループで開発し研究を進めてきたCp'-P配位子を有するロジウムI価カルボニル錯体に対するMeerwein試薬の酸化的付加反応を検討し、金属上に不斉点を有するカチオン性のロジウムIII価メチルカルボニル錯体の立体選択的な合成に成功した。従来同様の錯体は、カルボニル錯体にヨウ化メチルを酸化的付加させて後、銀塩でヨウ素を引き抜くことにより合成していた。今回開発した反応を用いると、1段階でかつ高選択的にカチオン性のロジウムIII価錯体を合成できることがわかった。
これらの手法は、金属上に不斉点を有する錯体の新しい合成方法を提唱するものであり、次年度は、この手法により合成する錯体の炭素-水素結合の切断能力に関し検討する計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yasutaka Kataoka: "Rhodium and Iridium Complexes Bearing an Alkyloxazoline-substituted Indenyl Ligand (Indox Ligand) and their Sereoselective Construction of Metal-centered Chirality"Inorg.Chim.Acta, Topical Volume on Rhodium and Iridium Chemistry. (in press). (2004)

  • [文献書誌] Yasutaka Kataoka: "Construction of Metal-centered Chirality : Diastereoselective Addition of the Meerwein Reagent (Me_3OBF_4) to Rhodium Carbonyl Complexes Having the Cp'-P Ligand"Organometallics. (in press). (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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