研究課題/領域番号 |
15550095
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
松原 浩 大阪府立大学, 総合科学部, 講師 (20239073)
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研究分担者 |
柳 日馨 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80210821)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | ペルフルオロアルカン / 臭素化 / フリーデルクラフツアシル化 / フルオラス / フェイズバニッシング法 / ガルデン / 脱メチル化 / パラレル合成 |
研究概要 |
本研究では、我々が最近開発したフルオラス相の性質を利用した新規合成手法、すなわちフェイズバニシング(PV)法の適応範囲について検討した。PV法とは、フルオラス相内の試薬の緩慢な拡散を利用した反応手法であり、反応時に滴下速度の調整や温度制御を必要としない、簡単で効果的な方法である。まず、PV法に適するフルオラス溶媒を探索した結果、FC-72(ペルフルオロヘキサン)が最も優れていることが分かった。そこでFC-72をフルオラス溶媒として、オレフィンの臭素化をPV法を用いて行った。静置した状態では2日間で反応は完結し、試薬相の臭素は消失した。反応基質(オレフィン)を仕込んでおいた反応相からは対応するジブロミドが収率よく(68-97%)得られた。また、成相を崩さないようにゆっくりと撹拌したところ、反応時間は4時間に短縮され、このときの収率は先とほぼ同じ(88-91%)であった。さらに、三臭素化ホウ素によるメチルエーテルの解裂反応、三臭化リンや臭化チオニルによるアルコールの臭素化、四塩化スズを用いるフリーデルクラフツアシル化などにPV法が適応でき、特別な反応制御をすることなく従来法と同等の収率で目的物を与えることが分かった。また、簡単な4本首のガラス器具を用いて4種類の基質についてアシル化反応を同時に行うPV法によるパラレル合成を試みたところ、コンタミネーション無くそれぞれの生成物を64-85%の収率で一気に得ることができた。 一方、FC-72には沸点が比較的低く回収率が下がる点や、脂肪族の基質を用いるパラレル合成においてコンタミネーションが並行するなどの欠点がある。そこで、より高機能の反応膜を求めて、フルオラス溶媒を探索した。その結果、ペルフルオロポリエーテル(Galden HT135:沸点135℃)が、FC-72を越える優れた溶媒となりうることが分かった。
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