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2005 年度 実績報告書

立体異性化ヌクレオチドを含む特異な交又型三重鎖形成核酸の機能化と遺伝子発現の制御

研究課題

研究課題/領域番号 15550144
研究機関群馬大学

研究代表者

篠塚 和夫  群馬大学, 工学部, 教授 (20206105)

研究分担者 森口 朋尚  群馬大学, 工学部, 助教授 (70334133)
キーワードキメラDNA / インターカレーター / 交差型三重鎖 / 非ヌクレオシド性プラットホーム / ジアステレオマー / ビスヒロドキシプロピオン酸 / 金属配位子 / 機能性キメラDNA
研究概要

先ず、本年度実施計画の1)及び2)に従い、以下の研究を行った。
1)・2)先ずインターカレーターと金属配位子を結合した新たコンジュゲートを構築し、その二重鎖DNA切断能について検証した。その結果1-クロロアントラキノンのトリス(2-アミノエチル)アミン誘導体を原料に、EDTA型配位子を持つ新規コンジュゲートを合成するとともに、この紺綬ゲートが鉄イオン、及び還元剤存在下で効率よく二重鎖DNAを切断できることを、ゲル電気泳動による研究によって見出した(論文準備中)。
次ぎにこの新分子をキメラDNAに導入する手法、並びに導入された新分子の三重鎖形成時における標的二重鎖との相互作用について検討するため、金属配位部分を持たないアントラキノンのトリスアミン誘導体を、非ヌクレオシド性プラットホームであるビスヒドロキシプロピオン酸と結合させ、さらにこれを導入した修飾キメラDNAを合成し、その三重鎖形成能について検証した。その結果このような修飾キメラDNAは、標的二重鎖と著しく安定な三重鎖を形成出来るだけでなく、不斉炭素を持つビスヒドロキシプロピオン酸を導入することで生成するジアステレオマーの何れもが、ほぼ等しい三重鎖安定化効果を示すという、非常に意外な結果を得ることができた。これによって、ここで企図しているキメラDNAの修飾法は、立体化学に依存することなく初期の効果をもたらしうる、非常に用途の広い修飾法であることが強く示唆された。これらの成果は国際誌に発表した。
さらに、上記のEDTA型配位子を持つ新規コンジュゲートとビスヒドロキシプロピオン酸とを結合させた、非ヌクレオシド性プラットホーム・インターカレーター・金属配位子の三元系からなる新分子を構築し、これを導入した新たな機能性キメラDNAの合成についても実施した。本研究では三元系からなる新分子のリン酸アミダイトの合成、およびキメラDNA中の導入には成功したが、合成後の固相担体上での三元系分子の保護基の除去、並びに固相からのDNAの回収には、一般のDNA合成における条件とは異なる、特殊な条件を用いなければならないことが判明した。
3)上記の特殊条件を用いた機能性キメラDNAの新たな合成法についてほぼ確立し、これによって得られる機能性キメラDNAを用いた、遺伝子機能の制御に関する実験を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Modified α-β chimeric oligoDNA bearing a multi-conjugate of 2,2-bis(hydroxymethyl)propionic acid/anthraquinone/polyamine exhibited improved and stereo-nonspecific triplex-forming ability2006

    • 著者名/発表者名
      A.T.M.Z.Azam, T.Moriguchi, K.Shinozuka
    • 雑誌名

      Chemical Communications

      ページ: 335-337

  • [雑誌論文] Synthesis and alternate-stranded triple helix forming ability of novel anthraquinone modified α-β chimeric DNA2005

    • 著者名/発表者名
      T.Moriguchi, A.T.M.Z.Azam, K.Shinozuka
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res.Sym.Ser. 49

      ページ: 7-8

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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