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2003 年度 実績報告書

新規反応性核酸によるゲノム配列特異的な点変異導入法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15550148
研究機関九州大学

研究代表者

永次 史  九州大学, 薬学研究院, 助教授 (90208025)

キーワード2-アミノ-6-ビニルプリン / アンチセンス / 反応性核酸 / ゲノム標的化学 / 化学的点変異誘導 / ポストモディフィケーション
研究概要

本研究者は既に反応性核酸2-アミノ-6-ビニルプリンを糖からスペーサーで結合した分子を含むオリゴヌクレオチドが2本鎖に対してシチジンあるいはアデノシンに対して非常に選択的に反応することを明らかにしている。さらにこれらの反応性オリゴマーを反応させたプラスミドが細胞内で複製される過程で反応性部分に点変異が導入されることを明らかにしている。しかし本反応は酸性条件下でしか進行しないため細胞内において直接標的に対して変異を導入することは難しい。そこで本年度は中性条件下、2本鎖DNAに対して反応する反応剤の開発を目的とした。既に1本鎖DNAに対して中性条件下でシチジンに対して非常に効率よく反応する反応剤としてビニル基に電子吸引基としてスルフォキシド基を導入したビニル誘導体を開発しているので、反応性塩基としてはこの構造を基本にした。まず酸性条件下で効率よく反応したスペーサーで反応性塩基と糖を連結した誘導体を合成しその反応性を評価したところ残念ながら中性あるいは酸性条件下でもまったく反応しないことがわかった。これらの誘導体を含むオリゴヌクレオチドの3本鎖形成能を調べたところ、いずれの誘導体も反応条件下では3本鎖を形成しておらず、安定な3本鎖を形成できないことが反応しなかったことの原因であることが考えられる。そこで様々なスペーサーあるいは反応性塩基を含むオリゴヌクレオチドを簡便に合成する方法として、糖部にアミノ基を持つオリゴヌクレオチドを合成した後、各種反応性塩基をカップリングさせるポストモディフィケーション法を用いることとした。まずモデル合成としてアミド結合のスペーサーを持つ2-アミノ-6-ビニルプリンを合成したところ効率よく合成は進行し、反応性も従来のものと同様にシチジンに対する選択性を維持していることがわかった。現在、他の反応性塩基を用いて合成を検討中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Fumi Nagatsugi et al.: "Site-Specific Mutagenesis by Triple-Helix Forming Oligonucleotides Containing a Reactive Nucleoside Analogue"Nucleic Acids Res.. 6. e31 (2003)

  • [文献書誌] Kundu M, Nagatsugi F et al.: "Enhancement and inhibition by 2'-O-hydroxyethyl residues of gene targeting mediated by triple helix forming oligonucleotides"Nucleosides Nucleotides Nucleic Acids. 22(10). 1927-1938 (2003)

  • [文献書誌] Fumi Nagatsugi et al.: "Efficient cross-linking reactions by functional nucleobases capable of in situ activation under neutral conditions"Nucleic Acids Res.Suppl. 3. 155-156 (2003)

  • [文献書誌] Sasaki, S., Taniguchi, Y, Takahashi, R., Senko, Y., Kodama, K., Nagatsugi, F., Maeda M: "Selective Formation of Stable Triplexes Including a TA or a CG Interrupting Site with New Bicyclic Nucleoside Analogs (WNA)"J.Am.Chem.Soc.. 126. 516-528 (2004)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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