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2004 年度 実績報告書

2次元型検出器系低速イオンビーム散乱装置による表面ナノ構造評価と応用

研究課題

研究課題/領域番号 15560022
研究機関大阪府立大学

研究代表者

梅澤 憲司  大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (80213487)

研究分担者 中西 繁光  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (70079052)
上田 一之  豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60029212)
キーワードイオンビーム / 表面構造 / 飛行時間 / 低速 / 原子ビーム散乱 / シャドーコーン
研究概要

低速イオンビーム散乱分光装置を全自作した。具体的には、計測用プリアンプ、time-to-digital converter (4ch,100MHz)、pulse generator,検出器を回転させるためのステッピングモータ用電源、イオン源、イオン銃、計測用ソフトウェア等である。科研費補助金は、自作できない部分、即ち、超高真空チェンバー、真空配管等に使用した。現在、低速イオンビーム散乱分光装置は、世界中どこのメーカーからも販売されていないが、以前に日本のメーカが販売していた価格が3000万円程度であったので、その1/10程度の金額で作ったことになる。ここで蓄積した多くのノウハウは今後広く公開し役立ててもらいたいと願っている。また開発した本実験では、2次元型検出器は高価で購入することができなかった。検出器1台500万円を超える価格であり予算が足らなかった。しかしながら、入射ビームに対して180°後方散乱用と1-150°まで回転できる2種類の検出器(MCP)を取りつけることが出来、正常に働くまで整備できた。2次元型の実験データは得られないが表面構造に依存した信号を十分捕まえることができた。
またこの実験装置は、原子ビーム散乱も行えるように開発を発展させた。原子ビーム散乱とは電荷をもたないビームを試料に入射させ散乱された粒子を検出するものである。これは絶縁体試料の表面構造を解析するのに有効である。いまだ世界のどこにおいても市販されていない分析装置である。原子ビームを生成するにあたっては、イオンビームを気体の中を通過させることで電子交換反応を利用している。
解析方法は入射ビームと標的原子との相互作用で生成されるシャドーコーン、ブロッキングコーンを利用できるが実際には3次元での軌道解析を行うことによって表面構造決定が可能となる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Dynamic response of target electrons upon low and medium energy ion impact2005

    • 著者名/発表者名
      T.Okazawa et al.
    • 雑誌名

      Nucl.Instrum.Meth.B 230

      ページ: 31-35

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Growth Process and Structure of Fe/Si(111) Ultrathin Film : Transition from Single-Domain Fe(111)/Si(111) to β-FeSi22005

    • 著者名/発表者名
      R.Tsushima et al.
    • 雑誌名

      Surface Science 579

      ページ: 73-79

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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