研究課題
基盤研究(C)
本研究ではまず、エルビウムドープ光ファイバリングレーザやその基本構成要素である光ファイバリング共振器において、戻り光を取り入れる新しいモデルを提案し、その出力の非線形ダイナミクスを解析した。その結果、振幅変調入力を用いたエルビウムドープファイバレーザおよび光ファイバリング共振器では戻り光により、より低い入力光パワーで準周期的な状態が現れカオス的な状態はむしろ現れにくくなることが明らかになった。さらにエルビウムドープファイバレーザの環境温度の影響についても調べ、温度が低いほど複雑なダイナミクスが現れやすくなることを明らかにした。つぎに、得られた非線形ダイナミクスの応用として二つの戻り光エルビウムドープ光ファイバレーザ間のカオス同期現象をマスター・スレーブモデル及びスレーブ・スレーブモデルについて解析し、同期特性を明らかにした。さらに、カオス同期特性を利用したメッセージモジュレーション型カオス秘匿通信システムの復号特性を明らかにした。最後に、新しい光センシング技術として、カオス出力が得られる最低入力光パワーが温度や圧力に対して周期的に変動することを利用した、ファイバパラメータや周囲の環境パラメータ値(特に温度と圧力)を測定する光ファイバカオスセンシングを提案した。特に変調入力光ファイバリング共振器の周期的出力状態のスペクトル比が入力光パワーに対し極大値を持つことを見出し、これを利用する新しい光ファイバの非線形屈折率測定法を開発した。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (12件)
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