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2003 年度 実績報告書

亜鈴形状を持つ金属薄膜開口近接場の表面プラズモンによる局在増強の数値解析

研究課題

研究課題/領域番号 15560030
研究機関岐阜大学

研究代表者

田中 嘉津夫  岐阜大学, 工学部, 教授 (40092944)

研究分担者 田中 雅宏  岐阜大学, 工学部, 助教授 (80267848)
キーワード近接場 / 積分方程式 / シミュレーション / 表面プラズモン
研究概要

近接場ナノ光学における表面プラズモンポラリトンの働きについて調べた.光波長領域において金属は複素誘電率を持つ分散性プラズマとして取り扱わねばならない.この問題はFTTD法では非常に面倒であるが,積分方程式法では通常の誘電体と殆ど同様に取り扱うことができる.開発されたコードを利用し,厚みのある金属スクリーンに開けた開口の近接場光分布の大規模シミュレーションをし、開口近接場の局在増強現象を見出した.すなわち,微小スポットサイズを持つにもかかわらず,従来の開口形状に比べ約1000倍以上のスループットを持つ亜鈴型開口形状を見出した.
現在,この亜鈴型金属開口における近接場の局在増強の解明に取り組んでいる.様々なパラメータを変えてシミュレーションを行った結果,この現象が金属開口側面を伝播する表面プラズモンポラリトンが原因であることを突き止めた.
購入した高性能サーバーと,研究室にある情報処理装置を組合せ,非対称複素密大行列(1000万×1000万以上)を処理する大規模並列計算機システムを構築した.体積積分方程式にモーメント法・Iteration法・高津フーリエ変換(FFT)を組み合わせた3次元近接場ナノ光学・表面プラズモン解析コードを開発した.この過程で数値解の収束,離散化要素の大きさ等の数値パラメータの影響を調べた.半導体ディスクを利用して更なる高速化を勧め、亜鈴型金属開口部での近接場の局在増強を解明した.

研究成果

(4件)

すべて その他

すべて 文献書誌

  • [文献書誌] K.Tanaka, Masahiro Tanaka: "Simulations of Nanometric Optical Circuits : Open-Type Surface Plasmon Polariton Gap Waveguide"Japanese Journal of Applied Physics. 42・6A. L585-L588 (2003)

  • [文献書誌] K.Tanaka, Masahiro Tanaka: "Simulations of nanometric optical circuits based on surface plasmon polariton gap waveguide"Applied Physics Letters. 82・9. 1158-1160 (2003)

  • [文献書誌] K.Tanaka, Masahiro Tanaka: "Simulation of an aperture in the thick metallic screen that gives high intensity and small spot size using surface plasmon polariton"Journal of Microscopy. 210・3. 294-300 (2003)

  • [文献書誌] 田中嘉津夫: "計算電磁気学(第4章 境界要素法:分担執筆)"倍風館. 32 (2003)

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公開日: 2005-04-17   更新日: 2016-04-21  

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