研究概要 |
研究代表者と分担者は平成14年に従来否定的見解が多かった日本ウナギに磁気感覚があることを、心電図-条件付け法を用いて確認した(15年の日本水産学会大会で発表)。今年度は、実験装置を改善して、非回遊魚であるティラピア、メバル、ムツゴロウで磁気感覚の有無を調べ、以下の結果を得た。 1)いずれの魚種でも磁気感覚をもつことが確認された。 2)実験装置で付加された水平人工磁気の最小値12,663nTと実験地の地球磁気32,524nTの合成ベクトルからみて、これらの魚は水平磁気方向の21度の変化、あるいは水平地球磁気の強さの6%の変化を知覚すると推測された。 3)メバルとムツゴロウでは水平磁気と鉛直磁気のいずれの変化をも知覚した。 また、ウナギを用いた感覚閉塞実験で、磁気感覚器が鼻あるいはその周辺にあることを明らかにした。
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