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2004 年度 実績報告書

円環状対物瞳と動的ホローコーン照明を用いた無収差線形結像位相差顕微鏡法

研究課題

研究課題/領域番号 15560045
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

生田 孝  大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (20103343)

キーワード結像光学系 / 波面収差 / 球面収差 / 無収差観察法 / 線形結像 / 非線形結像 / 収差補正 / 透過型電子顕微鏡
研究概要

本研究の目的は、過去の科研費の交付を受けた「能動型画像処理方式による結像光学系収差除去・補正、合成結像法」に関連する研究の延長として、収差補正処理と試料複素透過率定量評価双方に対して妨げとなる非線形結像成分の完全除去を目指すものである。これに導入される新概念は、以前の焦点移動画像平均法に代る円環状対物レンズ瞳による焦点深度拡大処理の導入であり、これに基づく新しい能動型無収差線形結像位相差顕微鏡法を開発する予定である。
本研究での無収差線形結像位相顕微鏡法は結像光学系の焦点深度拡大と透過波・回折波の波数ベクトル制限から発想された。前年度に実施した既存の結像光学系3次元結像理論に円環状対物瞳の効果を組み入れ、結像光学系(光学・電子顕微鏡等を含む)固有の状況を考慮した理論体系を基に、平成16年度(第2年度)には、既設透過型光学顕微鏡鏡体の照明系に動的ホローコーン照明装置を取り付けるとともに、円環状瞳付き対物レンズを装着して「能動型無収差線形結像位相顕微鏡」のテストベンチを完成した。制御、画像データー収集システムによりLANを介して収集された画像データーは処理用PCに転送される。これらの画像データーに対して上記の処理を適用することで、非線形結像成分の除去と位相物体の無収差観察が同時に実現されることが確認できた。さらに電子顕微鏡への適用を考慮して、動的ホローコーン照明時の磁束漏洩による像移動効果の影響に関する解析を行うとともに、像移動の評価と補正手段を提案した。
以上のように本手法は光学顕微鏡におけるまったく新しい結像方式であるとともに、位相板の実現が困難である透過型電子顕微鏡についても、この手法の応用が大いに期待できるものである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 実時間焦点位置変調法による位相再構成と分解能向上2005

    • 著者名/発表者名
      高井義造, 川崎忠寛, 木村吉秀, 生田孝
    • 雑誌名

      日本結晶学会誌 47巻

      ページ: 32-37

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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