研究課題/領域番号 |
15560050
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
岩崎 秀夫 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (70168558)
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研究分担者 |
内藤 智之 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (40311683)
小矢野 幹夫 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (60195873)
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キーワード | 熱電変換素子 / 熱電性能指数 / ハーマン法 / 非平衡-非線形熱電物性 |
研究概要 |
本年度は、主に熱電性能指数評価システムの開発と、バルク材を用いた熱電物性の詳細な検討を行った。評価システムの開発は、ハーマン法による熱電モジュールの性能指数評価装置の開発である。バルク材の物性測定では、ハーマン法の特徴をフルに生かしつつ素子レベルでの評価装置の拡張を行った。主たる内容として試料内での温度分布の直接測定、低周波の交流電流において生じる熱流の観測(即ち熱流の振幅と位相の決定)が挙げられ、このような測定が可能となったことは大きな進捗事項として挙げられる。 この中で後者については、バルク材を用いた熱電物性に関する詳細な実験データの積み上げから、素子が与えられた環境下で発揮する性能に少なからぬサイズ依存性が見られること、それが熱電材料内で現れる非線形で非平衡な定常的な温度分布に起因することを明らかにした。その結果によると、熱電発電、熱電冷却いずれにおいても熱電性能を上げるためには、素子の断面積を広くとり、長さを短くすることか有用な方法である。これは熱電モジュールなど実用化されている製品における高性能化の重要な指針を与えるものである。この非線形-非平衡定常状態の発現に関するにミクロな立場からの考察を現在進めているところであり、本研究での主たる目的である微細化された素子で発現する熱電性能との関係で大きな興味が持たれる。本年度得られた非線形-非平衡定常状態の発現といった成果は、次年度以降の薄膜材料、或いは微細化された試料でのより高性能な素子の可能性の検討に実験的な立場から見て極めて意義のある結果であると考えている。
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